主人が泊まりがけの研修に行ってしまったので、私も妹の所に行く事にした。 今回は遊びに行くだけ、私はまだ怪我が痛いから家の事はやらないけどそれでもいい?と妹に訊いたら、いいよ来て来てーと言うので、のこのこ出掛けて行った。 向こうに着いて、妹と甥っ子と3人で、車で買い出しに出掛けた。 パン屋に寄ったら試食があったので、甥っ子の口にも放り込んでやると、大層気に入った様子。 口を開けてもっと寄越せアピールをするので、これは試食なので一口だけね、今お前のお母さんが買ってくれるから、お家に帰ったら皆で食べようねと言ったのだが、全然聞きやしない。 黙らせるために別のパンの試食を口に入れてやったが、まだ足りない様子。後でわかったが、おやつを食べる前に保育園から引き揚げたので、かなりお腹が空いていたらしい。 何やら言いながらショーケースに歩み寄り、ケースの上の試食の小さな籠を指差して泣く。甥っ子の位置からは死角なのに、私がそこから取り出したのは見ていたようで、そこにあるのはわかっているらしい。何だか感心してしまった。 会計の時にお店のお姉さんが気を利かせて、泣き叫ぶ甥っ子の手に、買った物のうちの小さい小分けのパンを持たせてくれたので、帰りの車の中でそれを開けて食べさせる事にした。 一口ずつちぎって与えて、甥っ子が大人しくなったので、 「じゃあ残りは私のね。半分こ!」 と言って私の口に放り込んだ途端、 「ぎゃああああああああああああ!!」 と再び泣き叫ぶ甥っ子……さっきより煩い! 「おいおい、独り占めする気だったのかよ、お前。それは流石に甘いぞ。ちゃんと人に分け与える事も覚えないとな」 と取って付けたように教育的な事を言う私に、 「ええと、支払ったのは私なんですが……なのに一口も貰えなかったんですが」 運転しながら妹がおずおずと口を挟んだ。 そういやそうだった。すっかり忘れていたが。
腹を空かせた甥っ子が、今すぐ食べる!という勢いだったので、帰宅して買って来たばかりの惣菜パンを皆で食べ、それで夕食にしたのだった。 よし、晩飯も早々に済んだし、さっさと甥っ子を風呂に入れて寝かし付けて、2人で酒盛りでもしようぜと言っていたのに、こういう時に限って何故か寝てくれないのが甥っ子。 21時前に私が風呂から上がると、甥っ子が玩具を手にニコニコしながら洗面所に迎えに来た。20時に寝たんじゃなかったのかよ……と寝室を覗くと、妹だけ布団で寝ていた。 しょうがないなあもう……と甥っ子を抱き上げて妹の隣に置いたが、すぐに起き上って、嬉しそうに何やら言いながら私に抱き付いて来た。完全に興奮して遊びたいモードになっている。 起きて来た妹と2人で何とか寝かし付けようと、何度も寝室に連れ戻したがどうにもならず、ヤダヤダまだ遊ぶのーとばかりにじたばたする甥っ子を妹が抱きかかえて最後に寝室に引っ込んだのは、22時を回ってからであった。 酒盛りがパァ……。
舛添都知事の記者会見を見たが、知事は壊れた蓄音機のように「第三者の厳しい公正な目で」しか繰り返さないし、人数が多いだけの記者達の追及は甘いしで、途中で飽きて寝てしまった。 会見の中で舛添は、自分のポケットマネーから調査費用を出して「第三者委員会」を立ち上げると言っていた。勿論人物の選定も舛添がやる訳だ。 舛添に雇われた「第三者委員会」が、果たして「厳しい公正な目で」舛添の支出を精査出来るのだろうか。そもそも、それって既に第三者じゃないし。 「厳しい公正な目で」見てくれる弁護士を探すと舛添は言うが、全く信用出来ない。 そこが一番の疑問なのに、居並ぶ記者の誰もそこを厳しく追及してくれなかった。 私のような素人でさえわかる問題なのに、経験豊富でそれで食っている筈のプロの記者達が、何故突っ込まないのか。 夜のニュースでは「会見は紛糾しました」などと形容していたが、ちっとも紛糾してなかった。少なくとも私が見ていた限りは。 ゴッチの記者会見みたいな「隙あらば引っかけてやろう」という気概が全く見られないんだもの。何の茶番よ。 もしかしたらこいつら、舛添に雇われているの?と勘繰ってしまうほどの温さであった。
総理大臣も国民が直接選挙で選べるようにしようという人がいるが、直接選挙で選ばれた都知事なのに、この有様である。 直接間接は問題ではない。首脳を選ぶ有権者の程度の低さが問題なのだ。 著名人だから、イメージに騙されて、よく考えもせずに投票する有権者が悪い。 前にも言ったが、民主主義は主権者である民衆が正しくなければ、結局機能しないのだ。 舛添は都知事職を退くつもりは全く無いようなので、引きずり降ろすしかない。 都民はさっさとこの卑しい男を何とかしろよ。そしてもっと賢くなれ。
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