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『人生、一度きりよ』
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| 2002年06月26日(水) |
「この紙は自然に分解され土に環る素材でできています」 |
えー、世の中には、何故かヘンな人ばかりが寄ってきてしまう「ヘンな人磁石」体質な人がおりまして、私の職場のMさんもその1人なのであります。
なにせMさん、ヘンな人以外から好かれたことがない、というツワモノ。 すんごい男らしい外見なのに、なぜか「くまちゃん」の便箋でラブレターをくれる男とか、超鉄道オタクとか、枚挙に暇がないのですが、何よりもスゴイのがMさん高校生時代のことでありました。
ある日学校で、Mさんの机の中に1通のラブレターが入れられておりました。 家に帰って開封してみると、それは薄くつるつるした紙にワープロ打ちされた手紙でした。そして最後に一言
「この紙は自然に分解され土に環る素材でできています」
の文字が。
Mさんは速攻でゴミ箱に捨てたそうです。
もったいない。 そんな面白い手紙、そうそうもらえないのに。
きっと彼はMさんのことが本当に好きで、どうにか負担をかけないように、と考えに考え抜いたすえに加えた一言だったに違いありません。 彼が自分の6畳の部屋を行ったり来たりしながら呻吟している姿が目に浮かびます。ひらめいた時の彼の喜びはいかばかりであったでしょう。
彼はとても頭が良かったそうです。 いまごろバイオ関係の研究者にでもなってるといいですね。
高橋源一郎『一億三千万人のための 小説教室』は、予想にたがわず面白かった。 こう、だれかれ構わずに小説家の文体の真似をしてみたくなる。
たとえば
こんな風に相当カッカきて日記を書いていても(認めるのはしゃくだけど)、やっぱり僕はあいつのことが心配でたまらないのだ。あのいつもの憎まれ口の後に見せたふとした表情なんかを思い出すと思わず、「大丈夫、僕がついているから」とそっと肩に手をまわしたくなるのだが、だからといって、ついうっかりとそんなことをしようもんなら「どうしちゃったの、あなた。まるで発情期のオスザルみたいよ」なんて、痛烈な皮肉を浴びせられるに違いない。 それでもいい、と僕は思った。なんにせよあいつの「私、もう消えちゃいたい」と言ったときの、それこそ本当にいまにも消え入りそうな青白い表情はもう2度と見たくはなかった。
とかいまテキトーに書いてみたけど。 真似ってムズカシイねえ。
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