皇帝の日記
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イサムさんの学校で、父兄参加型ピクニックがあった。
親はパーティー用の料理(ちょっとつまめるもの)を作って持って行かねばならない。 ジャバ夫さんの提案により、日本式のハンバーグを小さく焼いて肉団子みたいにして持って行こう!ということになったのだが。 豚肉1200グラムに牛肉1200グラムを加え、大皿を作る陶芸家のごとく、こねまくったよ。 やれやれだぜ。 そして焼くのも私。
いやね、ハンバーグにしよう!って言出したのはジャバ夫さんなんだけど、その根拠が「おれ前に作った事あるから」なんだけど。 前に作ったとき。 それはなんか炭の塊みたいのが、米の上にゴロンゴロンと転がされていたときの事でしょうか。
ジャバ夫さんも、私が搾乳中にちょっと焼きましたが。 やっぱり大量の消し炭ができただけでした。 幼児用で塩こしょうしてないので、外の焦げを取ってブーマー飯になりましたとさ。
ともかく、焼き上がった肉を担いで、ピクニックのある公園へゴー。 開始が夕方5時半てすごい。 山の公園だったから、その頃には大分気温が下がっていたよ。 寒いから、虫もあんまいないんだけど。 何故か蚊に刺されるディステニー。 しかも皇帝だけ。 頭皮を刺されました。 ばた。
イサムさんは超人気者だった。 公園に到着すると、子供達がわーっと寄って来て「いさむーいさむー」と追いかけ回す。 他の子の親は「あーあの子が有名ないさむ」的な。 なんで有名なんだ君は・・・。
やがて、一人のお父さんがジャバ夫さんに「イサムは日本人とのハーフなんだねー。どう?日本人とハーフの子?」という質問をして来た。
もちろん失敬なというか、意味のわからん質問なんだけど。
この正しくない質問に対して、正しい返事はどれでしょう。
まず、怒ってはいけません。 無駄です。
次に、理論的に正しい返事をしてもいけません。 (「ハーフとか関係ない」「日本人だからって特別な事は無い」等) 無駄です。
わざと人がムッとするような質問の仕方をして、相手の出方を観察しているような人が(しかも無意識に)けっこうこの世には存在するので、まともに相手にしてはいけませんよ。 それはあまりにもナイーブ(英語では無知、経験不足、洗練されていないという意味がある)。
普通にスルーしても良いけれど、ここはソティヒスケイトされたウィットにとんだお返事をするのが、当世立派な暇人のたしなみと言えましょう。
さてジャバ夫さんの返事は。
「そうなんだよ。そろそろ忍者学校に入れなきゃ行けないんだよね。 日本の子供達は、3歳で塀を歩けるらしいんだ。 イサムはハーフだから、出来るかどうか心配だよ」
でした。 そういえば、私も小学校に入る頃には手裏剣をマスターしていたわね。
皇帝

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