雑感
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土曜日の朝のニュースでトルコ軍がイラク北部を越境した と聞いてびっくりした。ニュースは二転三転して報じられ トルコ政府が公式に認めたのは日曜になってから。 名目は、イラクから流入する難民を抑え、クルド人の武装 決起を阻止するためらしい。
いち早く憂慮したのが、ドイツのメディア。トルコには NATO軍が駐留している。北イラクでクルド人がらみ の紛争が起きれば、トルコは制圧にかかるだろうし、 いやおうなくNATOが巻き込まれる。ドイツ政府は ドイツ駐留部隊を外そうとしているが、実際問題として むずかしいとのコメントを読んだ。
クルド人は国をもたない民族でトルコ、イラク、イラン 国境に住んでいる。イラク攻撃が別の火薬庫に火をつけ そうで危なっかしい。
CNN,BBC、ドイツ、オーストリアや他のメディアも 平均して見ないと、情報に偏りが生じて、実際に起こっ ていることが見えにくいような不安がある。
今日は、米兵が捕虜になった映像、米兵の死体が映されて いたが、CNNでは政府や家族に配慮して映像が流され ていないとドイツのメディアは語っていた。
いつも感じるのだが、カメラを通して見せられている 映像は全体から見てどれくらいなんだろう。 バグダッドへのミサイル攻撃は首都を壊滅させている ように見える。瓦礫の下には、ぺしゃんこに潰れた 人間や血まみれの人達がいるはずだ。戦争というのは こういうことだというのを為政者もメディアも積極的 には知らせていないように思う。残酷な画面を見せて はいけないという配慮もあるのだろうが、戦争自体 残酷なものと認識させた方がいいのでは。
テレビ画面に映っているのは、映画の1シーンのような ミサイルが夜空に閃光する妖しい光や戦闘機が勇ましく 航空母艦を出発する場面ばかりがやけに目立った。
情報を読む(見る)ときには、余白の部分、画面に映って いない部分も勘案しないと判断を鈍らされる。
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