雑感
DiaryINDEX|past|will
最近平地で走ることが多いので、気分を変えてウィーンの森の 北西の方向へ行ってみた。フルマラソンも近いし、ロングを 走ってないので脚力をつけるためでもあるのだけど。
周辺に〇〇コーゲルという地名が多いのは、円錐形のような頂 の丸い丘(小山のよう)の形状をさしているからだろう。 コベンツルでバスを降りてヘルマンコーゲルへと向かう。 秋の暖かな陽射しのせいか家族連れが多い。 標識には8,6キロのコースが記されている。いきなり 結構な登り坂の洗礼を受けて、息切れがする。 30分ほど走ると狩人の牧草地という場所へ出た。ここへ は3年前に来たことがある。あの当時は車があって、晩秋の 短い散歩をよく楽しんだなあと、ふと思い出した。
牧草地には柵があり、馬がのんびりしている。隣には 子供の遊び場があり、小さなヒュッテの戸外のテーブル には行楽客が多かった。
ここからコベンツルに戻れば1時間のジョギングになるが、 今日はお天気もいいのでもう少し走りたいと思って、 さらに森の奥深くへ走っていった。地図を持っていないので 木々に記された白ー青ー白の表示を頼りにたぶんどこかの バス停に着くだろうとのんきに歩を進めていった。
40分ほど走っていくと、林道の終わりで道路に出たが 道がわからない。途中で出会ったランナー(こんなところに もいるのだ)は折り返して来た道を引き返している。 私も倣って引き返したが右方面にノイバルデッグ方面の 標識を見つけて、どうせ知らない道ついでに、もうひとつ 冒険してみようと斜面を駆け下りた。ここからは本当に 誰にも出会わず、道も細くなる一方で、あたりを見回すと しんとして、時折木々が風に煽られて、こーんこんと音を たてる。森は深く、高度も相当あり、引き返すなら今かなと 思うけれど、上り坂を戻るのも億劫で、まあいいかと小走りに 下りていった。 30分ほど下りていくと車の音が聞こえる。どうやら幹線道に 出たらしい。 人家や人の声を聞いてほっとした。知らない人に淋しい道で 会って怖いという話を聞くが、誰にも会わないのもかなり 怖い。幸いリュックの中には、ボトルとお菓子があったので 何とかなるとは思っているけれど。
どうにか2時間強走って路面電車の駅に着いた。 ウィーンの森はほんとに走りがいがあると実感した。
|