- different corner -
DiaryINDEX|past|will
2003年03月14日(金) |
欲しい言葉、いらないアドバイス |
そろそろトッド先生を聞きまくるのは控えようと思う。 耳元で毎日「きみは僕のものだ」とか 「きみの壁をゆっくりと取り払ってやる」だとか 何十回も言われると本気になりそう。(笑) アーティストのストーカーっていうのは こうやって作られるのだな、と変な納得をしてヘッドホンを外した。
相手が生身の人間ではないとはいえ、 自分の欲しい言葉を手にいれるチャンスが あるというのは幸運なことなのだと思う。
欲しい言葉を手にいれられない人は、 自分を癒したり問題を解決したりできないだけでなく、 自分の問題が悩むべき問題なのかさえ判断できなくて 誰にも話せないでいることもある。
勇気を出して誰かに悩みをうちあけてみても その相談相手がとんでもない馬鹿(失礼)だったりすると、 悩むことすら罪悪感を感じてしまう結果になったりする。 先日も某コーヒーショップで隣の席の男の子たちが 相談らしき会話をしてたけど、相談してる子のほうが 気の毒なくらい恐縮してたなあ。 「そんなこと気にするなよ!」なんて言うけど、 それですむんならその子悩んでないでしょーが。 私が見たってそんなことわかるのに何言ってるんだか。 あきらかに心配してるっていうより 相談される立場を楽しんでる感じ。
幼稚園の頃、両親が喧嘩したことで つらくて泣いていると、他の子がやってきた。 何で泣いてるのかというので事情を話すと
「うちなんて、離婚してるんだから! 親がいるんだからいいじゃないの! なんで泣くの。弱すぎるよ!」
と、言われた。(^^; 私はその子に「ごめんなさい」と言いながら さらに大きい声で泣き始めたのを覚えている。 両親がいるのにつらいなんて 二度と言っちゃいけないんだと思い、 先生にも泣いている理由を話すことができなかった。
そんなことはないのだ、とわかるのにかなりの年月を要した。 両親が二人揃っている時のほうがつらいという気持ちを、 そうじゃない立場の人がわかるはずがなかった。 私が離婚家庭のつらさを知りようがないように。 相手の問題が自分のそれより小さく見えたからといって、 その人の中でも小さいとは限らないのだ。
とはいうものの、私も少々おせっかいなほうだったので 今考えると反省すべき点はかなーりある。(^^; 人の話を聞くだけなら誰にでもできるけど、 その人に必要な言葉を探し出すのってとても難しい。 何もでてこないなら、何も言わないほうがましなときすらある。 こればっかりはシチュエーションが一緒でも 人によって違うからねえ。 でもできるなら、その人に光を与えられるようなことが 言えるようになれればいいと思う。
どうしたら、そうなれるのだろう。
……あれ、またヘッドホンはめてた。(^^; 中毒だな、こりゃ。
|