- different corner -
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電車がやっと動き始めた頃、 少し明るめの空の下で、 道路の真ん中を歩いてみた。
車は一台も通らない。 信号を無視しても誰も何も言わない。 とても自由な気分だ。
普段は車が通るから端を歩かないといけないし、 人がむかいからくれば道を譲らないといけない。 混乱のもとになるから、どんなに急いでいても 信号をちゃんと守らなければいけない。
時に、歩道を歩いていても、 蛇行する車から身を守らないといけないことがあるし、 むこうが悪いのに心無い言葉を吐かれて 気分が沈むこともある。
ただ目的地にたどりつきたいだけなのに どうしてこんな思いをしないといけないのか。 もう道を歩くのはいやだ、と思ってしまうこともある。
でも、ここはただの道に過ぎない。 ただ通過するだけの場所。 だから、自由に通れるかどうかはさほど問題ではない。
道を自由に歩くということにこだわるあまり、 目的地のことを時々忘れてるように思える。
そもそも、目的地がどこだったのかすら、 はっきりと思い出せない。 私が本当に行きたい場所というのはどこなのだろう。
行きたい場所が思い出せないから、 自由に歩けないことに文句をつけて 問題をすりかえている。
ただそれだけのことなのかもしれない。
BGM : Cornwall Blank - America
「僕はもうあまり人生は学べない
もうそんなに見ることはできない
誰か、新しいサインはもうやめてくれ
誰か、ドアを閉めてくれ」
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