- different corner -
DiaryINDEX|past|will
数年前にやりとりしていた知人に 久しぶりにメールを出したら、 翌日に返事がかえってきた。 本質的な部分がかわっていないのを見て とても懐かしさを覚え、 一瞬数年前に戻ったような気がした。
何かしたわけではないので いやな気分になるようなことは 言われないことはわかっているけど、 普通に接してもらって少し安心した。
彼にできたように、 誰にでも気軽に連絡をとれたら どんなにいいだろう。
どうしているだろう、と思っても ある人には「何かあったら 連絡してくるだろう」と思いなおしたり、 もうひとりの人には「連絡しないほうが いいんじゃないか」と思ってみたり。
自分から声をかければ 思っているよりも簡単に扉が開くことはわかっている。 実際はそんなにたいしたことじゃないのだ。 だけど、10人思い出しても 本当に連絡をとるのはそのうちの1人か2人だ。
連絡をとりたい人はもっとたくさんいるけれど、 むこうから進んできてくれないかなとつい思ってしまって、 書きかけたメールをまたゴミ箱にほうりなげてしまう。
自分がときどき思い出しているように 相手が思い出していなかったら、という不安と、 自分がときどき思い出している以上に 相手が思い出していてくれたら、という期待。
自分が相手にしてきたことを考えれば、 そんなに大げさな感情を 相手がもっていないことくらいわかる。 でも、期待していない答えを知るくらいなら 今までどおり何も知らないままがいいと思ってしまう。
わかっているのだ。 自分が恐れているのは本人じゃない。 自分の中で作り上げたその人の幻影だ。
過去にひどい別れ方をした「誰か」の言葉を 本当は何の害もない人の口から言わせて 「この人ともだめかもしれないから 何もしないほうがいい」と思い込みたがっている。
臆病なのは、誰のせいでもない。 最初から負けると思いこんでいる自分のせいだ。 こなした試合の中のたった数回の 試合に負けただけなのに、 これから先ずっと負けると思い込んでしまっている。 だけど、この臆病さが取れないかぎり、 まだこのメールは出すことはできないだろう。
最大のチャンスを逃しても、 誰のせいにもできない。 それがわかっていて立とうとしないのなら、 いくらでも通り過ぎるのを見ていればいい。
BGM : Lucy's - Mindi Abair
|