- different corner -
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ああ、この豆は某農地の豆だからいい豆だな。
課長のおみやげのコーヒー豆を見てそう思った。
ブラックで飲みたいけど、
みんなはブラックで飲まないから
とりあえずミルクをいれる。
ブラックで飲むといろいろ言われるから。
いい香りを一瞬だけ楽しんで
惜しいなあと思う気持ちを押し殺してミルクをいれる。
このコーヒーがどんなにいいものかなんて
私が言うべきことじゃない。
三日後、課長が「きみら、ミルクなんかいれちゃだめだよ。
これは本当はいい豆でねえ」、とうんちくをたれはじめた。
誰も聞いてないけど適当に相槌。
こういう知識は偉そうな人が言うべきことで、
私が偉そうにいい豆だなんていわなくてもいいのだ。
誰も価値を実感することなんてできないし、
課長でも私でも豆の価値の話なんてまともに聞く気なんて
おこらないだろう。
夕方、こっそり一人でブラックコーヒーを楽しんだ。
某農園のことを思い浮かべながら、
いつか自宅で飲みたいなとおもった。
BGM : Decadence Dance - Extreme
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