サッカー観戦日記

2009年05月03日(日) プリンスリーグ関西第5節 草津東−小野 野洲−神戸

私は15年以上観戦メモに手乗りサイズの小さなメモ帳を使っていた。もともと日常メモの転用で、持ちながらメモを取るのが楽という理由で使っていた。しかし観戦時の状況を細かく書くとページが足りなくなる。1試合の内容を3ページ目以降に書くと、前のことがよく分からなくなるために、重要な展開しかかけなかった。字も小さくなるので、読みにくく、後で観戦記を書くときに困ることも多い。そういうわけで、この試合から大学ノートを使用することにした。大学ノート2ページ分なら、細かいことも書けるし、あとで読めなくなることも少ないだろう、と。

さてこの日の会場は野洲高校だ。学校のグラウンドに足を運ぶことは多い。しかし大学ならともかく、高校で人工芝グラウンドをもっているところに行くのは、野洲高校だけだ。2回目の訪問になる。

小野は初めて見るチームだ。全国レベルでも関西レベルでも、一定以上の力をもったチームを初めてみるのはワクワクする。

プリンスリーグ関西2部  
草津東高校−小野高校
11時 野洲高校グラウンド 晴れ ピッチ人工芝

草津東          小野
−−−石黒�◆歉綺筺檗檗檗 檗檗歉掌供檗歙舒罅檗檗�
−−−−−−−−−−−− −井澤−−−−−−橋本−
吉田−山元−−古谷−藤永 −−−柏原−−榎並−−−
橋本−渡辺−−井上−端�◆‘8供櫺�田−−永見−丹生
−−−−−村上�◆檗檗檗檗 檗檗檗檗殃神弌檗檗檗檗�

小野のスタメンの井澤は井澤祐二。控えに同姓選手がいる。立ち上がり、小野がペースをつかむ。右サイドの橋本が圧倒的なスピードで突破を狙い、FW松原が橋本に準じる速さを見せる。小野、強しと感じさせた立ち上がりだった。14分、左サイドの草津東・石黒の左クロスを上坂がニアでマークを振り切り左シュート、弱くGK平石正面。15分、小野・橋本右クロス、DFカット。18分、小野・石井に警告。ラフなタックル。小野・柏原から井澤へ、左クロスはクリア。20分、草津東、カウンターで石黒から上坂へ、1対1をループで決め1−0。22分、草津東・吉田→古谷左クロスをカット。古谷は左利きのテクニシャン。直後にも藤永のキープから端が右クロス、右CKに逃げる。27分、小野・柏原から井澤へ、左クロスはGKへ。小野は正確な右クロスに比べて左の精度が落ちる。井澤はレフティーでFKも任されているのだが、この日は不調か?28分、草津東・2トップが2対2の好機を迎える。石黒、1対1を仕掛け。切り返しシュート、サイドネット。決定機。石黒はドリブルテクがある。 30分、草津東DFと小野・橋本のスピード勝負で橋本が豪快に勝ち、右クロス、繋がらず。32分、草津東・古谷が巧みな引き球でマークを外し、右へ、端の右クロスはミス。40分、草津東・上坂が小野DFから激しく奪い右クロスを冷静にペナのちょい外へ、吉田が丁寧に右隅へ。2−0。上坂のハートがゴールを生んだ。43分、小野・橋本が右を突破、右クロスに柏原がインサイドで狙うが上に外れる。決定機。44分、小野、右FKで井澤が中へ、何とかクリア。前半終了。

力的には互角か。小野・橋本のスピードは素晴らしい。クロスの精度を上げれば大学でもやれる選手。古谷は技術があり、タメを作れる存在。上坂の頑張り、石黒の積極性も見事。前半のシュート数は6対4(手元集計)クロス数は右クロスが6対7、左クロスが2対3、双方右からの攻めが良かった。ゴールキック数は6対3。数字上からも互角の展開ということが分かる。しかし決定力の差が出た。中盤以降は草津東がやや押していた。

後半0分、小野・永見に警告。ドリブルを倒し、反スポーツ的行為。左70度20mFK、上坂狙うも上に外れる。5分、草津東・端の右クロスを石黒、ファーでヘッド、決まって3−0。6分、草津東・橋本の左クロス、中で誰かの頭頂部に当たり、何とかクリア。小野・橋本はSBのフォローにもよく戻り、素晴らしい運動量。8分、草津東・吉田左シュートは左ポスト直撃。決定機。15分、草津東・橋本→増野。こういう展開なら0封が要求される。小野・橋本と対峙し、消耗している左サイドを補強した。しかし直後に増野は小野・松原に裏取られる。シュートはならず。松原も消耗している模様。18分、小野・石井→井澤峻。21分、小野・松原、右でひとりかわしシュート、弱く正面。21分、小野の左クロスがバー直撃、ゴールキックに。22分、小野・松原に警告。「注意2回目」とレフェリーがはっきり伝えた。26分、草津東・古谷→中西。古谷は中心選手だが、本格的に守備を固めるということか。小野、右CKで井澤祐から永見ファーでヘッド、ラインを割ったかに見えたが判定ノーゴールでクリア。28分、小野、ロングフィードを落とし、松原の前にこぼれるが打てず。草津東・吉田→田辺。32分、小野・井澤祐キープから松原がフォロー、突破し左シュートが枠を捉え、ファーに柏原飛び込みゴール。松原か柏原かどちらのゴールか分からなかったが公式には柏原のゴール。3−1。35分、小野・井澤峻を残し、松原がシャドーの位置へ。左CKで永見ヘッド、上に外れる。決定機。36分、草津東・GK村上と井上がぶつかり痛む。37分、小野、左クロスGK村上が果敢に飛び出しパンチ。38分、草津東・井上→中島、石黒→吉川。45分、小野が裏へのパス、GK村上飛び出すもクリアミス、ループで上を越されるがDF好カバー。結局3−1でタイムアップ。

後半も激しい攻め合いだった。シュート数は6対4。ゴールキックは2対1で、あまりゴールラインを割らない展開になった。クロス数が減ったこともある。

草津東はタレントで上回った。GK村上(183cm)は好素材だし、CB渡辺(176cm)と井上(178cm)も踏ん張った。古谷は落ち着いたゲームメイクが光ったし、上坂(180cm)は身体を張り続けた。石黒の積極性は相手の脅威になっていた。一方の小野は橋本というこの試合では一番のタレントが、運動量豊富で守備面でも奮闘したが、攻撃面で、個人能力に依存していた面があった。内容は互角で差は決定力だけ、という展開ではあったが、草津東が攻守にわたってゴール前が良かったのに対し、小野は松原への依存度が高かった。

公式記録



第2試合は今期2度目の観戦になる野洲と今季初観戦、関西ではC大阪に次ぐ力があると思われる神戸だ。黒田監督は滝二時代は春の間選手にかなりの自由を与えて秋以降スケールの大きなチームを作った。神戸にはタレントがいる。どういうサッカーを春の間にするのか観ておきたかった。


プリンスリーグ関西1部  
野洲高校−ヴィッセル神戸ユース
13時15分 野洲高校グラウンド 晴れ ピッチ人工芝

野洲           神戸
−−−梅村崇−美濃部−− −−−片岡道−木村−−−
−−−−−卯田−−−−− −−−−−−−−−−−−
森下−松田−竹本−梅村徹 大目−和田−−大槻−伏見
−−中野−星−−染川−− 長尾−森下−−崔−−下村
−−−−−鳥家−−−−− −−−−−嘉味田−−−−

8分、GKのクリアをパスミス、神戸・伏見がダイレクト、左に外れる。さらに神戸、裏に抜け片岡が1対1、GKセーブ。9分、神戸・大槻の右CKに下村ダイビングヘッド、0−1。神戸が押している時間帯に幸先よく先制。木村は凄いパワーだ。自分からDFに体を入れて体制を崩すなど、体の使い方も心得ている。野洲は神戸の攻撃力を警戒したのか3バック。しかし星が後方に余るわけではなく、中野・染川と同じ高さにいる。神戸はかつての滝二のようなポジションチェンジがなく、普通のJユースっぽい。試合はしばらく落ち着く。26分、神戸・片岡がパスミスをカット、切れ込むところを野洲・星が倒す。警告。まあ止むを得ないイエローだろう。FKで大槻(右足)長尾(左足)が構え、長尾狙うも惜しくも上。野洲も森下の左クロスがバーをかすめるシーンがあった。30分、野洲・森下の左クロスのこぼれを竹本ボレー、左に外れる。野洲はドリブル突破が思うように出来ず、前線も前からチェックに行ってもかわされるので、徐々に引いてくる。しかし後方と前線の距離がよくなり、流れを引き寄せていく。とはいっても全体的には神戸ペース。31分、神戸・左CK、大槻から大外へ、片岡ドフリーも上に外れる。決定機。直後に野洲のドリブルが倒されFK、梅村崇狙うも壁。左CKに。これをショートで梅村から美濃部へ、梅村崇に戻しドリブルシュート、これが密集でこぼれ至近距離からシュート、これを神戸GK嘉味田動物的反応でスーパーセーブ。JユースのGKは早くから体が出来ていて技術も高く、ハイボールの処理が得意なタイプが多いが、動物的反応が出来る選手はなかなかいない。東京・権田以来のインパクトのあるシーンだった。神戸、ロングスロー得意の下村が入れてつないで、ファー大目がインサイドボレー、決定機。40分、野洲、梅村崇の左クロスが右外の梅村徹に合い、ドンピシャヘッド、上に外れる。決定機。42分、野洲、25mFK、星がロングも左CKに。43分、野洲、右から深く切れ込むもクロスはカット。44分、神戸・片岡へのロングボールで裏を取られかけたところ、星が手を掛けて倒し2枚目の警告で退場。2点目を覚悟するか、退場を覚悟するか、判断の難しいところ。星は1枚目も止むを得ない警告だったと思うし、この退場は非難できないと思う。結局前半は0−1で終了。

手元集計でみるとシュート数5対4、クロス数6対1と野洲は押されている割にチャンスに絡んでいる。サッカーどころというか、小さい頃からストリートサッカーをやっている人間には、耐えて流れをつかむサッカーが出来るものだ。一般的な評価として野洲はサッカーどころではないが、広く滋賀全体で見ると、そこそこサッカーが盛んであり、野洲に入る選手はゲームズマンシップに優れているのかもしれない。ファウル数は2対7。

ハーフタイムで野洲・美濃部→春日。左ストッパーに入り、中野が中央に。梅村崇の1トップ。神戸も片岡→小川。

後半立ち上がりは大人しい。7分、野洲・梅村徹が右サイドからひとりで持ち込むもシュートはブロック。9分、神戸・下村がロングスロー、伏見トラップから反転シュート、こぼれを左足シュート、左上隅に決まって0−2。正直これで勝負あったと思った。実力的に神戸のほうが一枚上手だし、人数も多いし、野洲が突破できるようになった、といっても突破力そのものも神戸のほうが上だ。しかもカウンターの起点になれる頑強なCF木村
と小柄ながら俊敏な小川の2トップは関西屈指のコンビでカウンターの破壊力もすごい。野洲は守備も頑張るチームだが、いつもほどファウルは多くない。つまりファウルもさせてもらえないほど、神戸のパスに振り回されている、ということだ。11分、神戸・伏見に警告。繰り返し。神戸は長尾が素晴らしい守備力。崔は高さがある。19分、神戸・伏見→片岡爽。23分、野洲・梅村崇がドリブルで中央突破もラストタッチが長い。27分、野洲・卯田がドリブルで中央突破からスルーパス、梅村崇決める。この際下村に警告。ファウルで得点を阻止しようとした。ちなみに公式記録では61分の得点となっているが、明らかに間違い。28分、野洲・森下→佐藤。32分、野洲・梅村徹→三村、卯田→久岡。直後に野洲、染川のパスがペナ内の久岡に通り、落ち着いて決める。2−2。これも公式記録では72分の得点となっている。(私のメモなら77分のはずだ)記録係の方、疲れていたのかな……。しかし神戸はすぐに35分、右CKから大目がシュート、こぼれを崔が押し込み、2−3に。38分、神戸・長尾→西浦。足をつった。非常に頑張っていた選手。神戸、右パス小川シュート、右に外れる。決定機。DFに当たっていたらしく右CKに。野洲・春日→村松。小川は直後にも右シュート、サイドネットに。決定機。42分、神戸・小川が裏を取る、野洲DFが一人残っていてオフサイドにならず、しかし切り返しシュートはDFに当たる。野洲もスルーパスが梅村崇に通るがドリブルは右CKに逃げられる。43分、神戸・小川がカウンターから突破も竹本ファウルで止める。警告。左FK大槻が狙うもカベ。結局2−3でタイムアップ。神戸が勝った。

後半のシュート数3対6、ファウル数4対9、個々の能力でも組織力でも上回った神戸の順当勝ちだろう。私は高校生の90分ゲームでのファウル数は状況にもよるが7,8回が理想だと思っている。少ないのはフェアもあるが、激しく守っていないと思う。野洲は激しく守れるチームだ。しかし次々にパスを出されて寄せる隙がなかった。

神戸はGK嘉味田が常に声を出し、また声質もよく、遠くまで聞こえていた。西川周作以来のコーチングだと思う。先に触れた反応のよさもあり、非常に有望だと思う。長尾は確実な守りとタフに戦える運動量でSBになるために生まれてきたような選手だ。木村はパワーを活かすすべを知っていた。早熟系CFは体に頼りすぎるきらいがあるが、木村は技術もあった。神戸は現時点では関西でC大阪に次ぐ力があるといっていいだろう。しかもチーム作りのうまい黒田先生だから、秋にはどうなっているか、楽しみだ。

野洲は神戸に対し力的には劣勢であり、しかも退場者を出しながらも巧みなゲーム運びと決定力で接戦を演じた。昨年ほどの個人能力の高さはないが、卯田や梅村崇のように個人で打開できる選手もいるし、草津東とは互角の戦いが出来ると思う。

公式記録


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