サッカー観戦日記

2025年10月25日(土) 滋賀障スポ 栃木県−滋賀県 兵庫県−鹿児島県

フットボールは普遍的なスポーツであり、健常者だけでなく障がい者サッカーも各種ある。当然世界的に普及している。もちろんマニアとしては障がい者サッカーもいろいろ観戦している。さてワールドカップの年に開催地で知的障がい者ワールドカップを開催するのが恒例で、日本でも2002年に開催している。私ももちろん観戦した。日本戦にこだわりがないので、当時世界トップのオランダ戦を西が丘で観戦した。非常に競技レベルが高く、当時のレベルのJFLくらいあったと記憶している。
さて、国内の大会として健常者の総合スポーツ大会として毎年国体(国スポ)を開催しているわけだが、同じ開催県では障スポも開催される。サッカー競技は知的障がい者サッカーを行う。これに足を運んだ。

残念ながら大会規模は小さく、参加県は少ない。開催県だから滋賀県はエントリーしている。国体と似たフォーマットだから県選抜が参加する。大会プログラム販売もないから詳しくは分からない。もちろん選手名も不明だ。

障スポ
栃木県−滋賀県
10月25日 ビッグレイクC ピッチ良 曇り

栃木県
九番六番
十五四番十四十一
三番五番十三二番
一番

滋賀県
十一
六番
五番八番十番七番
二番十四十五四番
誰々

滋賀県は前に蹴るだけでマークもルーズ。開催県だからエントリーしただけであまり熱心に活動していない印象を受けた。栃木県はまずまずの競技レベル。それなりに連携も取れており、走れるし、技術もそれなりにある。長らく言っていないが社会人の大阪府1部リーグに近いレベルなのではないか?コーチングについては具体的な話はないし、プレーが止まった時の会話もないが、具体的な指示は飛ぶ。滋賀県は「サッカーサークル」だが、栃木県は競技志向と感じた。もちろん栃木県が先制。右クロスこぼれを11〜〜フェルナンド。さらに右クロスを15ヘッドで2−0.開催県だから観客席は滋賀県でいっぱいだが、レベル的にはかなり差があった。ハーフタイムでピッチ移動。

障スポ滋賀大会
兵庫県−鹿児島県
10月25日 11時 ビッグレイクC ピッチ良 曇り

兵庫県
七番九番
十番十一六番十五
五番四番二番三番
一番

鹿児島県
十番十一
七番九番六番二番
二三十九十三五番
誰々

前半0−1。
こちらは双方栃木県と同等のレベル。競技志向。IQが低くても創造性は落ちないと思った。改めて確認できたが知的障がい者のサッカーは選手同士の会話がない。鍛えられた肉体で走れて当たれる。ワールドカップで観たオランダのような圧倒的なパワーはないが、フィジカルはまるっきり健常者のフットボールである。戦術的には若干マークはルーズだが、真剣に競技に取り組んできたことは伝わる。社会人サッカーの地域リーグ以下を観る人で力が足りないゲームを楽しめる人ならば知的障がい者サッカーも純粋に競技として楽しめる。

何故国体に付き物の国スポが、数ある障がい者サッカーの中で知的障がい者サッカーを選んだのかは分からないが、競技としては面白い。普及度が高いのかもしれない。競技には療育手帳が必要で、IQ75以下が基準になる。療育手帳は法律に基づく制度ではなく、自治体単位とされている。競技人口は約6000人とのこと。高校生の全国大会もあるが未見だ。そして偏見を減らすためにもなるべく実際に知らないといけないな、と改めて思った。知識欲はある方だし、本での知識はあるが、最近は「ケーキの切れない非行少年たち」といったネガティブな現実を伝えるものを読んでいたので、生きてる知識は重要だ。



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T.K. [MAIL]