| 2006年11月09日(木) |
くまくん代筆:お誕生日 |
このえちゃんは、今日がお誕生日。 とってもびっくりして、とっても嬉しいことがあったらしくって浮かれているから、今日は僕が代わりに日記を書くよ。 あ、こんばんは。僕、このえちゃんのくまのコロです。
今日はね、このえちゃんのお誕生日なんだけどね、えーと何回目だっけ? 「ハリーたちよりは年上で王様よりは年下です」 はいはい弁慶さんと同い年になったんだったね。 このえちゃんは某私立大学で派遣職員でお仕事してるんだけど、このえちゃんが登録している派遣会社はどうやらずいぶん太っ腹らしくって、スタッフのお誕生月には学内のタワーの高層レストランで昼食会を開いてくれるらしい(ちなみに年末にはクリスマス会があるらしいよ)ので、いつもお金のないこのえちゃんは「今日はお昼代が浮くわ〜」と嬉しそうに出かけていった。
このえちゃんがお仕事に行ってしばらくしてから、玄関のドアが開いたよ。 もしや泥棒かと思ったけど、入ってきたのは、あーちゃんだった。 あーちゃんはこのえちゃんの血の繋がった妹。…なんでわざわざ『血の繋がった』なんてつけるかって言うと、このえちゃんにはやたらと母様とか姉さまとか妹とかが多いから。 そういえば、昨夜このえちゃんが、明日はあーちゃんが来るって言ってたっけ。 今年高校3年生のあーちゃんは、明日このえちゃんのおうちから地下鉄で2駅行ったところにある某大学の一般公募推薦入試を受けるんだって。新城のおうちからじゃ間に合わないから、このえちゃんのおうちに泊まるんだって。 親切にもあーちゃんは、このえちゃんのためにお誕生日のケーキを用意してくれていた。それを冷蔵庫にしまってから、お部屋の掃除までしてくれた。 …昨日このえちゃんが大慌てでいろいろクローゼットとかベッドの下に押し込んでたけど、不十分だったみたい。これじゃどっちがお姉さんか分からないよ。 それからあーちゃんは明日の試験のお勉強と、他の学校に出す志望理由書の書き直しを始めたので、僕たちもお邪魔をしないように静かにして、このえちゃんの帰りを待ってたよ。
7時少し前にこのえちゃんは帰ってきて、それからあーちゃんのお勉強が一段落するのを待って、二人は外へご飯に行くことにしたらしい。 …本当ならこういうときはお姉さんのこのえちゃんがちゃっちゃっとご飯を作ってあげるのが正しい姿だと思うんだけど、このえちゃんのおうち、今お米しかないんだよね…。 夜はもうだいぶ寒いので暖かい格好をして二人が玄関を出たところで、ちょうど宅急便のお兄さんがこのえちゃん宛に荷物を持ってきた。 サインをして受け取って、よいせこらせとこのえちゃんがお部屋に運んできた荷物は、1メートルはあろうかという大きな箱で、差出人はいつもの綾さん。このえちゃんも「これは何だろう?」って首を傾げてた。 でもまずは晩御飯を食べに行くのが先、ってことで、このえちゃんとあーちゃんは荷物の開封をひとまず後にして、近所の中華料理屋さんに晩御飯に出かけていった。
…あの箱、何が入ってるんだろう。なーんか、僕、お仲間の匂いを感じるんだけど…。
しばらくして満腹になったこのえちゃんたちがおうちに帰ってきた。 そしていよいよ箱を開けてみることになって…あーちゃんが冗談交じりで、 「このえちゃんへのバースディプレゼントの巨大くまさんだったりして」 って言ったんだよね。このえちゃんは笑ってそれを聞いてたけど、段ボールの蓋を開けて、綺麗にラッピングされた中身を取り出して…。
「…何か、もこもこして柔らかくて大きくて耳がある…」
リボンを解いて袋から出してみると…。
そこに現れたのは、体長1メートルはあろうかという大きなくまさんだった。 …前に、このえちゃんは綾さんに、「大きなくまを部屋に置きたい」って話をしてたんだよね。 今おうちにいる僕たちの仲間で一番大きいのは、母様に貰った蜂蜜好きな黄色いくまさんで、50センチくらいあるのかなあ、それでもこのえちゃんは十分、大きなくまさんvvってご機嫌だったんだけど、その倍はゆうにあるのが来ちゃった。 しかも慌てて連絡して「あれは何ですかー!?」って聞いたこのえちゃんに、綾さんは、 「うちの近所じゃあれ以上大きなくまがいなくって〜vv」 って答えたらしい。あれ以上があったらもっと大きい子をくれるつもりだったのかしら。
でも最初のびっくりが解けたら、このえちゃんは大きなくまさんが嬉しくなったらしい。 抱えてみたり抱きしめてみたり、ずっと顔が緩みっぱなしだ。 後ろであーちゃんが、「このえちゃんの部屋がどんどんくまに占拠される!恐い!」って言ってるのも耳に入らないみたい。 「でもこの子と一緒には寝れないなあ」 寝てもいいけど、このえちゃんがベッドから追い出されるね。 「じゃ、夜のお供はコロちゃん継続で宜しくねvv」 はいはい…それで、その子はどこに置いてあげるのさ?ベッドの上は僕たちでもういっぱいだし、サイドボードにも衣装ケースにも本棚にもそんな大きな子が座っていられるスペースはないよ? 「うーん…」 しばらく悩んで、このえちゃんはパソコン机の椅子にその子を座らせた。 「おお、ジャストサイズ!ここに座っててもらいましょう!」 でもその子がそこに座ってたらこのえちゃんがパソコン使えないよ。 「私がパソコン使うときはベッドの上に座っててもらうからいいもん」 …まあ、別に僕はこのえちゃんがいいならいいんだけどさ。 それで、早く名前をつけてあげなきゃいつまでも『その子』じゃ可哀想じゃないの? 「む、それもそうね…何がいいかしら…」 言いながら、このえちゃんはその子をむぎゅっと抱きしめた。 と言っても、僕たちとはサイズが違うから、抱きしめるというか抱えるというか…。 このえちゃんが僕たちに名前をつける時はいつも適当…じゃなかった、フィーリング、らしい。 例えばこの間の平泉でのサプライズで貰った子は、「なんか女の子の気がする」のと、平泉は雪が降って真っ白になるらしいので、『白姫』だし、九州オフで連れ帰ってきた子は草千里で会ったから、『千里』だ。 僕なんかもう20年も一緒だから、このえちゃんも僕自身も何で僕の名前が『コロ』なのか忘れているくらいだもの。 「コロちゃんは、その前に持ってた猫のぬいぐるみが灰色なのに何故か『クロちゃん』だったからそれに似た名前にしようと思って『コロ』なのよ」 …何だ、覚えてるんじゃない、20年も前のことなのに。 「覚えてますとも」 ふうん、それで、その子の名前は何にしたの? 「抱きしめた感じでは、『五郎さん』」 …そこで、何で五郎?とか突っ込んだらいけないんだろうね、フィーリングだから。 「でもただ『五郎』なのはなんか寂しいので、『冬伍郎』さんで。呼び名はごろさんね」 というわけで、新しい仲間の名前は『冬伍郎』さんになりました。よろしくね。
あ、そうだ、最後になっちゃってごめんなさい。 綾さん、このえちゃんにお誕生日のプレゼントをありがとうございました。
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