永久という名の瞬間
2004年05月25日(火) 思い出したことをつれづれと

�/�年前、家に帰れなくて、街をうろうろ放浪していた頃がある。
 目的もなく、ただ、歩いた。同じところを、くるくると。
 脚が痛いことだけが、感じられた。あ、身体も重かったな。
 眼鏡をかけたまま100メートル走をしたときのように、視界は歩くたびにガタガタと揺れた。霞がかって、青光りしたまま。

 その時バイト帰りの学部の顔見知りにたまたま出会い、「どうしたの!」と話し掛けられた。
 どうやら彼女からすると、かなり放心状態でふらついているように見えたらしい。
 一応適当な用事を言い繕って、遅くまでほっつきまわっていた訳を語った。みっともない姿を見られて、恥ずかしかった。
 それ以来、必要に迫られないと街に出なくなった。


�△椶�っと死にたい死にたいと思いながら登下校するのが常。が、道中たまに後輩やらに出会い、話し掛けられて現実に引き戻されることがある。
 その瞬間、それまで考えていた事から解き放たれるので、まるで異世界に移ったような感覚で、現実に戻る。ほんの僅かの間だけれど脳が混乱し、障害を起こしているのがわかる。
 あらためて周りの景色を見ると、色まで違って見えるから不思議。

 思い出してみれば、私はいつも魂をどっかに置き忘れて移動しているような気がする。…飛んでいる最中の記憶は、大抵残っているから恐怖はないけれど。なんとか記憶に残る断片だけは掴んでいるけれど。全てが朧。

 この身体に魂が留まっている時間は、24時間の内、何時間あるんだろう。
 きっとその時間が、私が本当に生きている時間なんだろうな。

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photo by 東雲