
|
 |
2006年01月26日(木) ■ |
 |
ライブハウス |
 |
仕事の移動中、車内でコンサートの話になった。各々が自分が行ったコンサートについて語っていたとき、ずっと黙っていたドライバーがポツリとこう漏らした。「オレ、ホールでのコンサートなんて行ったことないわ。オールスタンディングのライブハウスばっかりや」
そのひと言に何故か、私は自分とシンクロするものを感じた。何故だろう。オールスタンディングの小さなライブハウスに、地方の小さな球場を重ねていたのかもしれない。私は彼の言葉に興味をもち、心の中でメモ帳とペンを握った。
ライブハウスのいいところって何ですか?、と聞いてみた。すると、「喧嘩になるっていうか、飛んで暴れて汗かいて…そんなところかな」という答えが返ってきた。音楽が、“喧嘩”や“暴れる”になる。それは、私の知らない音楽の世界だった。彼は、付け加えた。「音楽なんて聴いてないときある。暴れるのに必死で」
これだ! 私がシンクロすると感じたのは、ここにあったんだ。 私も野球場にいながら野球を観ていないときがある。阪神甲子園球場の外野にいるときだ。大体あの距離感で、近視の私に試合展開がわかるわけない。でも、楽しい。それを「いいんだよ」と肯定してもらって、「えっへん、そうだろ」と小さいな子供が胸を反り返らせるような気分になった。
|
|