去年、とても愛していた人がいた。
彼女でもなく
友達と呼べる関係でもなかった。
私が彼の家に行くことも泊まったりすることもあったし、
彼が私の家に来ることも泊まったりすることもあった。
一緒にお酒を飲んで
固く抱きしめあって
キスをして
身体を求めあって
私は彼の腕の中で
眠った。
二人の関係を彼は隠そうとはしなかった。
彼女じゃない。ただのツレだ。
そう言った。
私も隠そうとはしなかった。
アタシは好き。
それしか言えなかった。
例え、
どれだけ一緒にいても
どれだけキスしても
私は彼に好きだと言われることはなかったから。
彼が、彼女と呼び恋をする人間に
どんな風に見つめて、触れるのか
私は知っていた。
私は彼女と呼ばれる人間だったから。
過去、
私の心に呼応するように、私は彼に愛されていたから。
彼は、
他の女性にも愛されていた。
彼が私に恋をして
当時の彼女を振った。
けれど
彼女は彼に恋い焦がれ続けていた。
彼はといえば、
あの頃の私に言ったように
ただのツレだ。
と言った。
私と付き合っている間に
キスやセックスはなかったけれど。
確かにツレだ。
彼女と彼は中学校から同じ時を過ごしている。
いつからそういう関係になったのかは知らないが、
16歳の私と彼と同い年の彼女を比べれば。
彼と一緒に居る時間と不自然さを天秤に架けたら、
時は彼女に重きを持ち
不自然さは私に傾いた。
それは
彼にとってはどうでもいいことだったけれど。
彼が私を彼女と呼ぶことはなくなった。
二人の関係は。
二人の距離はどうなったのだろう?
私は。
私と彼の関係は。
...どうなったのだろう?
女はどこまで醜くなるのだろう?
嫉妬、猜疑、不安、、、
彼女の中に渦巻いていた色は解らないけど、
彼女はそれを見せなかった。
姑息な、大人の女の術で、
私を攻撃した。
タダ、
私は彼と居る時間を大切にしたかった。
彼女のように、彼を独占したい気持ちは
確実にあったけれど。
むしろ私の心の方が
重油のようにドロドロと
黒く濁っていたかも知れない。
聞き分けのいい
解ったような顔をして
大人ぶっていただけかもしれない。
2000.12.31
彼と過ごしたかった。
何もつながりのない彼と
次の年を同じ時間を過ごせるように。
せめて、
一緒に新しい年を迎えられたら
来年も
と希望が持てる気がしたから。
結局、
一緒に年を迎えるコトはなかった。
ワガママを言い続けた私に
彼は
大人として対応した。
そして、2001年。
彼と過ごす時間は限りなく少なくなった。
忘れることはなく、
心の片隅にいつも彼がいる。
寂しく、
温かい空間が
心に存在する。
2002年
私はあるバーで新年を迎えた。
隣に居て欲しい人は
8席ほど離れた場所にいた。
彼は彼氏と同席している女性を見ていたけれど、
私は嬉しかった。
想像もつかない
家庭という中で
父として
旦那として
存在する彼を頭に描くことなく過ごせた。
今年が皆様にとって良い年になりますように☆
私もいい年にしますよ♪
ではでは。
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