2005年07月04日(月) |
だらだら坂をのぼるような話2 |
おいら、1234自分で踏んじゃいましたよ。また。
つか……1234……(滝汗) なんでホントこんなカウンターまわってるんですか
ハボエドメインサイトが少ないからですかねぇ…… いあ、絶対そうでしょう。
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突然ですが 橘は12でグレました。 そりゃもう、ばりばりグレました。
ここから先はあまり気持ちのいい話ではないので 全て反転させていただきます。 興味のある方だけ見て下さい。
何が嫌だったのか、 何にそんなに怒っていたのか 今はもう思い出せませんが
何もかもに嫌気がさし 全てのことに対し怒りという感情で対応してました
家に帰らなかったことも 一日二日ではなく 一週間も二週間もありました
12です。 小学六年生です
巨大児だったんですよ 小学五年生で150センチありましたから
つるんでた奴らには年、ごまかしてましたね それでも、一番若かった……んですが
何歳にごまかしてたかは、まぁスルーで
でも、身体がでかかったこともあり 怪力であったこともあり ケンカで負けたことはありませんでした。
そりゃもう、泣いて謝る相手を 血みどろになるまで殴り続けた、なんてこともざらでした
完全に不良です。 不良っつか、やくざです
……うん、やくざでした。 あ〜……ちんぴらかな。
誰を傷つけても、どんなケガさせても 全然心が痛まなかった。 なんであんなことができたのか 今では不思議でしかないんですが
でも、ある日出会ってしまったんです どんなに挑んでも勝てない相手に
そいつが、ぼくが高校を卒業と同時に 結婚しようと思った相手です
でも、当時は悔しくて憎らしくて ただ、あいつを地べたにはいつくばらせてやると それしか考えてなかった。
殴り合って負けて 立てなくなって、地面に寝転がって泣いてるぼくを あいつは同じように泣きながら見てました いつも
何で勝ったくせに泣くんだよって ただひたすらむかついて むかついてむかついて 何度目かなんてわからないくらい殴り合って やっぱ、その時もぼくは地べたに寝て泣いてました
「痛くないのか?」
って聞かれました。 その時まで、ぼくは忘れてたんですね 『痛い』ってことを。
負けたというその事実を受け止めないといけない心も 殴られた自分の頬も身体も 相手を殴った手も蹴った脚も
全てが痛かった
それを思い出したとたん、 今までの悔しい涙とは違う涙が出ました
それがどんな涙だったかなんて 限定することはできません。
ただ痛くて泣いていたのか 今まで殴り倒してきた人びとへの謝罪だったのか
泣き続けるぼくに手を貸してくれ ぼくは、あいつの手を借りて立ち上がりました
「女の子なのに本気で殴ってごめんな」
その言葉で、ぼくは奴に恋をしました
変な恋です。 あいつも、何度殴り倒しても 何度負かしても 挑んでくるぼくに、いつしか恋心を抱いていたそうです
「お互い、もうこんな生き方やめよう」
そういわれて、ぼくは夜の街を去りました。 あいつと一緒に
それが13歳の時です
でも、ぼくがあいつに恋をしていると気づいたのは あいつにプロポーズされた時でした
それが、16の時です。
ぼくは、何よりもお金が好きな人間です ぶっちゃけ、愛だってお金で買えると思ってます
金の切れ目が縁の切れ目、 そんな空しい愛情だと分かっていても お金で買えると思っています
そんなぼくが この人となら、その日食うや食わずやの生活でも 日々を笑って生きていけると そう 思ったのです。
そんな人だったんです。
でも、彼は逝きました。 病気で、ぼくを残して逝きました。
彼は26歳、ぼくは17歳の、永久の別れでした。
彼がぼくに望んだことはただ一つ
生きて、生き抜いて この腕にぼくなりの倖せをつかみ取って 笑って生きていって
ぼくは、彼の最期の時に側にあれませんでした 死んだと聞いて駆けつけた病室 信じたくないという思い出駆けつけた病室
白いベッドの上で、彼は 笑っていました
笑っているような死に顔でした
あの時、一度 ぼくの世界は崩れました
ぼくの世界は狭かった ひどく小さな、ちっぽけな世界でした
あの日、彼がぼくの手を取ってくれなければ ぼくは今も、あの暗く恐ろしい世界にいたでしょう
心から、ありがとうといいたい ぼくを残して逝ったあの人に
今も愛しているかと問われたら 愛していますと即答できます
でも、それは恋人を思う気持ちではありません 彼はぼくの生涯の伴侶であり 一生かけても返すことのできない 大きな借りを作ってくれた恩人です
どうか、安らかに ぼくはもう大丈夫
笑って生きていけるから この手にぼくなりの倖せをつかみ取って 笑って生きていけるから
生きていって、みせるから。
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