ぺんぎんブラザーズ4巻

 りぼんを買い始めた頃からだから、すでに10年も椎名あゆみ氏のファンをやっていることになりますね。彼女のコミックスは全部もっています。その中で最もダメな作品です。「ダメ」というのはマンガ的にではなく、マンガ家的に。まず絵が雑。スランプだから・・と言ってしまえば簡単ですが、それはただの言い訳。そして、予告通りのページ数をこなしていない。表紙にまで「カラー34ページ!」と記載されているのに実際は27ページだったり・・。おそらくカラー表紙の方が先に入稿されて印刷されてしまうので、どうすることも出来なかったのでしょう。「落とす」(原稿が完成しなかった)という最悪な事態は逃れたかもしれませんが、決められたページ数はこなそうよ・・・という気持ちになってしまいますね。もともと締め切りがギリギリで上げる・・という作家らしいですが、コレは・・・ね。

 それは彼女自信も分かっていて連載も打ち切り、完結編は後日読み切りとコミックス書き下ろしで発表する・・・という前代未聞の状態(10年間りぼんを読んでいて初めてのケースだとおもいます。あ。「ランダム・ウォーク」はこの部類に入るんですかねぇ?これも番外編で完結・・という形をとりましたが。「姫ちゃんのリボン」はコミックスで書き下ろして大幅に展開を変えたことがありましたが、結末は変えませんでした。しかし、この「姫リボ」の書き直しっぷりには驚きましたよ。登場人物をヒトリ消してしまったのだから・・。でも、彼(消えた人)は登場の仕方が不自然だったから消えて大正解でしょう。・・って話がずれてる・・)。彼女の漫画家人生でも初ではないでしょうか。

 このペンブラはものすごく好きな作品です。それだけにもっと完璧な状態で描いてほしかったです。何が完璧・・と聞かれればわからないのですが、もっと・・・ね。4巻の柱を読んでも後悔ばかり。人間だから浮き沈みがあるのは仕方がないことかもしれないが、プロなんだからってやっぱり思ってしまいます。その「後悔」をすべてクリアして書き直すことが出来たらどんな作品になるうでしょうか・・。とあるキャラ設定紹介で「・・・・描かせて欲しかった」と描いてありましたが、やっぱり担当氏にストップを掛けられてしまう場合があるんでしょうか。まぁ、ページ数とかの関係もあるのでしょうが・・・。切ないですね。

 同時期に種村有菜が同じようにスランプ状態で連載をしていましたが、絵にそれは現れていません。作者の実力なのかアシスタントのおかげなのか(笑)。元々椎名は絵よりストーリ構成で魅せる漫画家だからかでしょうか。一番に絵に現れてしまったのは。しかし時間をおいてきちんと完結させるといのが彼女らしい。種村氏は無理やり完結させ次の作品へと逃げた(色々と理由を付けていましたが人気の出ない作品から逃げたのでしょう。とある方が行っていたのですが、種村氏はマンガ家タイプの人間ではなくもっと表に出て生活するタイプの人間なのでしょう。そのうち某少コミマンガ家のようにTVに出始めるかも(笑))。

 ペンブラ結末がどうなるのかまったく予想できない。始まる時もタイトルだけじゃ内容わかんなかったし。後から知ったのですが、白・黒・グレイでペンギンなのですね(笑)。

 そして陽菜は誰を選ぶのか(個人的には宵威がいいけど・・・って、たぶんそうなるだろうけど・・・。小柴になる可能性は・・ないでしょうね。流羽がいるし。西やんにはまた豊と・・・♪)。

 でも一番の期待は次回作。このスランプをどう乗り越えて次ぎに進むのか。ドキドキしますね♪

 ペンブラが終わってりぼん本誌を買うのを止めました。私にとって唯一買い続ける理由となっていた作品だからです。

2002年02月20日(水)
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