『武蔵』で沢庵和尚が又八にこういった。「商売がうまく行ったからといって人間が大きくなったように思うなよ。小さいものを大切にする心が人間を大きくするのだ」。この瞬間、前にいたカミサンが振り返ってニヤリと笑った。私も和尚の言葉の重さに圧倒されて仰け反っていた。家族、困っている人、小さな約束、小さな夢…こうしたものを大切にしている人は確かに強いし、大きい。