コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2004年05月21日(金) ファイナンシャルプランニング序章 その5)


こんにちは、カン・チュンド です。

今日は 手数料 のお話です。

手数料(コスト)とは、
払う側にとっては 費用 ですが
もらう側にとっては 利益 となります。

したがって、商品・サービスの提供者は
「手数料を いかに払ってもらいやすくするか・・」
に心を砕きます(笑)

投資信託の 信託報酬 など
その典型ですね。


例)Aファンドを保有している
  あなた宛に「請求書」が届きました。

「Aファンド保有者の皆さま。
第8期(03年1/1〜12/31)の 信託報酬 を請求いたします。

請求額 7,235円

恐れ入りますが、
お振込みは○○銀行○○支店 口座番号○○○○ へ」


という文章など、
あなたは見たいですか?(笑)

(見たくもないし、払いたくもないですね・・)


そこで、ファンドの運用会社は考えました。

「一年に一度、信託報酬 を請求するのはよろしくない。
(そこそこの金額になってしまうし・・)
 もっと細かく分けて請求させていただこう・・」

「部長、いっそのこと、
 ファンドの純資産額から 日割りで
 計算するっていうのはどうですか?」

「ふむ。なるほど・・。
 しかし君、どうやって徴収するのかね?」

「私たちが(毎日毎日)純資産額から差し引いて、
 徴収 してしまえばいいんですよ」

「ふむ。それはいい考えだ!」


つまり、信託報酬 というコストの不思議なところは、

手数料 を受け取る側が(自ら)計算して
 (自ら)徴収 までやってしまう


ということです。


ファンド保有者は
「わたし、手数料 を支払っているんだ」
という 意識 がほとんど芽生えません。

(一方、運用会社には)

ファンドの値段が上がろうが下がろうが
コンスタントに 利益 が入ってきます。
(金額は違ってきますが・・)


 <だいじな基本 >

・手数料 とは(運用者にとっては)
確実なマイナスリターン なのですね。


私たちは「プラスのリターン」を
求めて 運用 を行いますが、

未来のリターンは所詮 不確実 です。

不確実なもの を求める中で、
「確実な出費」がどれほどのインパクトを
持つか、皆さんイメージできますか?


皆さんの「運用の設計図」
(ポートフォリオ)を維持するために
より多くの 手数料 がかかれば、

(それだけ)皆さんのリターン(収益)は
目減り するのです。


皆さんが万一、

・手数料 をたくさん払えば、
 将来のリターン もよくなるのでは?

と希望観測的に思っておられたら、
それは単に「間違い」です(笑)

手数料の多寡 と、
リターン との間には、なんの因果関係もありません。


私たちは(そもそも)

ある 不確実なもの を得るために、
財布の中からお金を出しすぎではないでしょうか?


手数料 とは、
運用者 と 金融機関 の パイの奪い合い なのです。


(真剣勝負 です・・)

向こう(金融機関)が 戦略 を練っているのなら、
こちらも 理論武装 する必要があります・・。


  わたしの考え【投資新説】

全4ページにわたる「投資の新しい発想法」です。


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