コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2004年10月30日(土) 通貨の価値について


【お知らせ】

来週はセミナー(東京)、香港出張 のため
コラム 金財茶房 はお休みさせていただきます。

悪しからずご了解くださいませ。


こんにちは、カン・チュンド です。

私たちはふつう、
「今日買えるモノは 明日も(同じように)買える」と思います。

ところがある朝、スーパーに買い物に行くと

今まで買えていた品物が
(お金が足りなくて)まったく買えなくなっている・・。

こんな事態になったら、皆さんはどうしますか?

(んー、そもそもこういう状態、想像できますでしょうか・・?)


上記は(単に)モノの値段 が上がったわけではありません。

お金(通貨)の【価値】が急に下がってしまったために、
(結果として)モノの値段 が跳ね上がったのです。

つまり、あなたの財布には たくさんの紙幣があるけれど、
その 価値 は日に日に目減りしている状態・・。


私たちは(たまたま)このような「お金の価値*変動」を
経験していませんが、

(例えば)南米ペルー では 短い期間に 年金利1000パーセント に
なるような「ハイパーインフレ」を経験しています。

また、イギリスの通貨「ポンド」のように、長い時間 をかけて
ゆっくりゆっくりその価値が減少してきた 通貨 もあります。


< だいじな基本 >

◆ お金の価値は いつも同じではない・・。


特に お金(通貨)が 金(ゴールド)の「裏付け」を失って以来、
お金 は【揺れ動く資産】として認識されています。

その国の政治、経済、将来性などの「長期的要因」、
また利ざやを求めて売り買いされる「投機的要因」などにより、

お金(通貨)の【価値】は日々変動しているのです。

(もはや 債券 や 株式 と同じ!?)


(例えば)最近は 資源 を有している国の通貨が高いですね。

オーストラリアドル(アメリカドル に対して・・過去2年)

カナダドル(アメリカドル に対して・・過去2年)


今後(長期的に見て)
【資源】に対する 需要 が増加することが考えられます。

( → 中国 や インド の人たちが豊かになっていくさまを
想像してみてください・・)

その結果、【資源】を有する オーストラリア や カナダの
「通貨」に対する需要が増す 

→ (その国の)お金の価値が上昇する ということなのです。

そういう意味では「ロシア ルーブル」も注目ですね。

(なにしろすごい石油の埋蔵量ですから・・)

ロシア ルーブル(アメリカドル に対して・・過去2年)


ここ70年くらいは アメリカドル が世界の「基軸通貨」でした。
(未だに)世界貿易の約半分は USD建て決済 です。

自分のところのお金より USD を信用している人たちはたくさん居ます。

(実は アメリカ国内にある ドル紙幣 より、
海外にある ドル紙幣 の方が多いのです・・)

また、表に出てこないお金(地下経済のお金)の相当部分も
USD で保有されているでしょう。

(それが「基軸通貨」というもの・・)


しかし、この USD支配 も
大きな「転機」を迎えているのではないでしょうか?

今後、世界は 一極パワー から、
多極的なパワーオブバランス の時代に移行していきます。

(ユーロの上昇はその兆候では・・?)

これから USD が(相対的に)安くなっていけば、
世界の多くの人が「損」をしてしまいますね。

(USD が安くなることに、
アメリカ自身がメリットを感じている部分もあり・・)

そうした【不安】を感じて、政府 や 企業 (一介の個人までも)が
ドル以外の 外貨保有割合 を増やしているのです。

もはや世界の通貨は USD という「窓」から覗けばよい、
という単純な図式ではなくなりつつあります。


ひとつだけはっきりしていることは、
「弱い国の 通貨 を持つと損をする」ということです・・。



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