コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2005年02月04日(金) 確定拠出年金 に出会ったなら・・ その5)


こんにちは、カン・チュンド です。

さて、自分を鍛えるための最後の「発想」ですが、
5.毎年リ・バランスする です。

この「リ・バランス」という作業は、人間でいうと、

・自分自身を振り返る 
・姿勢を正す
・たまには分厚い本を読んでみる 
・「基本」に戻る 

という類のことです(笑)


毎年一度行う リ・バランス は、
あなたの 投資割合 を元のカタチに戻す作業 です。

株式であれ、債券であれ、不動産であれ、
「いちば」というところはアップダウンを繰り返しますから、

(当初決定した)資産配分 に「偏り」が生じます。
その「偏り」を 元の組み入れ割合 に戻すのです。

注)わたしは毎週、毎週 資産配分の「偏り」を直しましょう!

と云っているわけではありません。
この作業は、半年に一度、あるいは1年に一度で十分です・・。


さて、運用という長い作業の中で、

リ・バランスすることが【幸せな習慣】であることは
疑う余地がありません。

なぜならリ・バランスとは、
「高くなったものを一部売って、安くなったものを買い増す」
行為だからです。

(これはアメリカの例ですが)

確定拠出年金プランを持つ従業員のうち6割以上の人が
(いったん運用を始めると)ほとんど「取引」をしないそうです。

どういうこと?

(つまり)最初に決めた 投資割合 で運用をスタートさせますよね、
(毎月定額で 複数の運用商品 を買い付けていきます)

それ以外は「何もしない」= ほったらかしにする ということ・・。


(冷静に考えてみると)

ある運用商品はその価格が上がったり、
別の運用商品は値が下がってしまったりするでしょうから、

「何もしない」と、当初想定した「組み入れ割合」が変わってしまう、
ということなのです。

晋陽FP事務所では、当初の 組み入れ割合 を堅持することが
(= ポートフォリオを維持することが)

資産形成 に至るいちばんの近道と考えます。


具体例 を挙げてみましょう。

あなたは今、投資総額のうち 約20% を
トピックス連動型の日本株式インデックス・ファンドに投資しています。

そして2006年、(突然)「幸せな1年」がやってきました(笑)

日本の株式市場は大きく上昇し、あなたのポートフォリオに占める
日本株式インデックス・ファンドの割合が 35% に上昇しました。

さて、あなたはどうしますか?

1.「やったー!」と言って祝杯を上げる
2.当初の投資プランからずれてしまったな、と認識する


(もちろん)2.が正解なのですが、

上記をそのままにしておくと、
「偏り」が生じたポートフォリオ となり、

あなたは当初想定していた以上の
リスクをその背中に背負うことになります。

さて、何をすべきなのか?

(カンタンです)


あなたは ポートフォリオに占める割合 が
(元の)20% になるように

日本株式インデックス・ファンドを一部「売却」し、

(当初の)組み入れ割合 を下回っている運用商品を
元の割合 になるように「買い増し」するのです。

これが リ・バランス と呼ばれる作業です。

その心は、

ポートフォリオの安定性、
適度な「分散」を保つ ということ・・。


確定拠出年金プラン では、
ミスを犯すことは(驚くほど)簡単です。

そして、多くのプラン加入者が「ミスを犯している」
という自覚さえないことが真の問題なのです。


少しずつで結構です、

確定拠出年金という作業を通じて、投資 を真摯に学びましょう。


     Invest Your Future

   第9回【知的人生設計入門】

   in 東京 2/11 Fri 12 Sat

「投資のいろは」を学ぶ2日間セミナーです




               わたしの好きな絵です(ドガ)



 < 過去  INDEX  未来 >

作者 カン・チュンド に熱いメッセージを。 [MAIL]

晋陽FP事務所 [ホームページ]

My追加
-->



Copyright (C) 2000-2004 SINYO FP OFFICE. All Rights Reserved.
HOME BACK