コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2005年03月23日(水) 債券さん、債券さん、こんにちは。


こんにちは、カン・チュンド です。

投資を行う際に大切なのは、
「シンプルさ」を求める心 だと思います。

小学校1年の子どもがするように、
真っ白な紙に「シンプルな画」を描いてみましょう。

おかね → ガス代
おかね → 吉野家(豚丼)
おかね → 株式
おかね → 債券


わたしは以前から、

資産形成のために必要な道具は「株式」です
と申し上げています。

(そうです、「株式」こそが
資産形成の メインディッシュ なのです・・)

「ですので、
5年以上置いておけるお金のすべてを「株式」に注ぎましょう!」

と言っているのではありませんよ(笑)

他の資産 も必要ですよね。

(例えば)債券 です。


債券 という資産の「収益源」はいったい何でしょうか?

答え)
・・ おかねを貸してあげることでもらえる「利息」です。

一般に「利回り」(%)で示されます。

(当然、利回りの高い方がたくさんの「利息」をもらえる
 = 「収益」も大きい)

では、(日本の 国債 を例に挙げますが)
「利回り」って、何をもとに決まるのでしょうか?

答え)・・ 世の中の金利 をもとに決まる。

同じ日本国政府が発行する、
同じ10年物国債であっても、

1991年に発行されたものと、
2005年に発行されるものとでは、

「利回り」がまったく異なっています。


そして、世の中の金利 というものは、

長い時間スパンで見ると
上がったり下がったりを繰り返していますよね。

(注 → 金利 が右肩上がりになる ということはない・・)

(すなわち)債券 という資産から期待できる
「収益」には限りがある、ということです(ここ、重要!)

まして 外貨建て債券 の場合、
「為替リスク」という 不安定要素 も加わりますから、

資産形成の「道具」としては、
その評価が低くなってしまうのです。


「じゃあ、カンさん、債券は買わなくていいですね!」

いえいえ、債券 は必要です。

(そもそも)債券か、株式か、
という「比較」ではなく、まず真っ白な紙に

おかね → ポートフォリオ(資産の集合体)

と書くべきなのです。

債券 は、皆さんの運用設計図であるポートフォリオの
「一パーツ」としてぜひとも必要なのです!

なぜか?

「債券」は、
メインディッシュである「株式」と 値動き が異なるからです・・。

要するに、債券とは サブ・プレーヤー(脇役)なのですね。

ひとつだけ注意を・・。


満期までの期間が長い「債券」だけで、
60歳以降の生活資金を賄おうとしないでください。

確かに「利回り」に目が奪われがちになるのはわかります。
(が、それは手品に引っ掛かることです・・)

20年満期の債券を1,000万円分買えば、
満期に戻ってくるお金は1,000万円です。

(でも、戻ってくるお金の価値 はどうなっているでしょうか?)


インフレが進んでいれば、

戻ってくる1,000万円の価値は
半減しているかもしれません。

38回目にもらう「利息」は、
1ヶ月の電気代にも満たない可能性があるのです。




       第10回 知的人生設計入門 にご参加いただいた皆さん、
       ほんとうにお疲れさまでした!


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