2005年07月12日(火) |
ゼロサムゲーム を楽しみたいですか? |
こんにちは、カン・チュンド です。
今よりも繊細で、例えば小説の中に 人生の意味 を求めていたような、 そんな時分のお話ですが(笑)、
当時のわたしは「幸せの総量には限りがある・・」と思っていました。
誰でも当然、幸せ になりたい。 でも、不幸な人 もたくさん存在する。
もともと 幸せの総量 というのは決まっていて、
ある時は Aさんが幸せを引き、 ある時は Bさんが不幸を引いているだけではないか・・。
結局、幸せの量 と 不幸せの量 を足すと、 いつも「同じ」ではないかと・・。
そんなふうに思っていました。
先日、為替レート を予想するお話をしましたね。
時に円売り・ドル買いが勝ち、 時に円買い・ドル売りが勝つのです。
という言い方をしました。
今日はこんな 例 を挙げさせてください。
あなたは今、トヨタの株式 を持っています。
それを2,800円で買いました。 今、トヨタの株価 は4,000円になっています。
→「んー、そろそろ売ってもいいかな・・」 あなたはそう思いました。
(もうある程度 株価 は上がっただろう・・)
一方、4,000円の株価を見て、 ぜひトヨタの株式を買いたいなあ、という Bさん が現れました。
当然 Bさんは 4,000円でトヨタの株式を買って、 → その値が上がることを期待しているのです
(まだまだトヨタ株は安いぞ・・)
そういうわけで 4,000円 で トヨタ株式の「売り買い」がめでたく成立しました。
株式でも 為替の取引でも、 【売り買い】が成立するためには、
◆ まったく正反対の思惑を持った、複数の人間 が必要になります。 (例えば あなた と Bさん のように・・)
確かに、あなたと同じ考えを持つ人ばかりがマーケットに居たのでは、 売買 は成立しませんよね。
(もう一度「いちば」に戻ってみてください・・)
売買 が成立しているということは、 売りたい人と、買いたい人が「同数」存在している ということです。
トヨタの株式 を売りたい人と買いたい人も「同数」居るのです。
??
じゃあ、なぜトヨタの株価 が上がったり下がったりするのでしょうか?
(シンプルに考えてください・・)
どちらがより切実に売りたいと思っているか、 あるいは買いたいと思っているかの「違い」だけなのです。
買いの方々が、 より切実にトヨタの株式を買いたいと思っておられるなら、
その価格は 両者の均衡点を越えて、上がっていきます。
逆に売りの方々が、 より切実にトヨタの株式を売りたいと思っておられるなら、
の価格は 両者の均衡点を越えて、下がっていきます。
そして「成約価格」が決まるのです。
そんなシーソーゲームを、 「いちば」の中では 1日に何十回と繰り返しています・・。
さて、あなたとBさんの話に戻りましょう。
4,000円で売買は成立しましたが、 その後 トヨタの株価が下がり、3,200円になりました。
あなたはこう思います。
「あの時売っておいて正解だったな・・」 ( 誰にも気付かれぬよう、ちょっと含み笑い・・)
一方、Bさんはこう思います。 「ちぇ、高く買いすぎたな・・」
しかし(よ〜く考えてみてください)
トヨタの株価は 4,800円 になる可能性だってあるのです。
あなたはこう思います。
「うわー、 もうちょっと待ってたらよかったな。800円分の利益が・・」
Bさんはこう確認します。 「ふむ、思った通りだ。とりあえず800円の利益だな・・」
この場合、800円分の利益 が、あなたにではなく、 Bさんの方に転がった ということになります。
株価 が上がったり下がったりすることで、
あなた と 誰かさん の間で、利益 という「付加価値」は あっちに行ったり、こっちに来たりします。
(ゼロサムゲームですね・・)
あなたが勝つこともあれば、誰かさん が勝つこともあります。
つまり、株式の売り買いがあるたびに、 どちらかが勝ち、どちらかが負けているのです・・。
何千、何万という「勝ち負け」を足すと、 利益(付加価値)はちょうど ゼロ になります。
(ホントです、)
もうお分かりですよね?
あなたが 短期売買 で資産を形成するためには・・、 「勝ち続ける」必要があります。
別の言い方をすると、 いつでも 負けてくれる相手 を正しく探す必要があるのです。
まあ4人でやる麻雀なら、それも不可能ではないと思いますが、
マーケットで果たしてそれが出来ると思いますか?
お陰さまで 14回目 を迎えました。
【知的人生設計入門】 〜 お金のなる木の見つけ方 〜
7/17,18日 in 大阪産業創造館
神戸・元町(トアウェスト)にある上海料理店 (海老がおいしかったです・・)
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