コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2005年08月09日(火) 数字 が(突然)語り始める・・


こんにちは、カン・チュンド です。

「歴史的データ」をひも解いてみますと、

1.小型株式 は 大型株式 に比べて 高い結果リターン を実現しています。 

(あくまで長期の時間スパンで、です)

上記のことを わたしがはじめて知ったのは、
アメリカの投資情報会社 イボットソン・アソシエイツ の
「2001 Yearbook」を買った時です。

(確か12,000円くらいしました・・)

アメリカでは あらゆる投資対象の数値データが検証・保存されていて、
例えば上記の例 は「2001 Yearbook」には
こんなふうに数字として残っています。


1926年から2000年にかけて)

      平均リターン(年率)  平均リスク(標準偏差)

大型株式    11.0%        20.2%
小型株式    12.4%        33.4%


ところで、小型とか、大型とか、どうやって分けているかというと、
ふつう会社の「時価総額」で分類します。

時価総額 = 株価 × 発行済みの株式数

(要は、会社の大きさ のことですね)

小型株式 は(その総体、平均値として)、
大型株式 より 高い結果リターン を残している反面、

大型株式 より 高いリスク を内包しています。

この場合の リスク とは、
価格の上がり下がりの「振れ幅の大きさ」のことを指します。


具体例 を挙げてみましょう。

ハイテク企業、小型の企業 を多く抱える
アメリカの ナスダック市場 では、

2000年の3月に「市場の平均値」である ナスダック総合指数 が
5,000ポイント を超えましたが、

現在はいくらかというと・・、2100台 です(苦笑)

(この上がり下がりの激しさは まさにジェットコースターのよう!)

小型株式 はまだ会社として若い、あるいは、
潜在成長性が高い企業が多いために、

どうしても「リスク」は大きくなります。

(潰れてなくなってしまう企業も実際多いですし・・)


さて、上記の「分類」を更に押し広げて、
アメリカでは こんなふうに【いちば】を 細分化 しています。

      大型株式 と 小型株式

グロース(成長)株式 と バリュー(割安)株式


つまり、【いちば】を4つのカテゴリーに分けているのです。

大型 グロース      大型 バリュー

小型 グロース      小型 バリュー 


そもそも、

グロース(成長)株式 とは?

将来的な成長性が高い企業。
あるいは属する業界が発展途上である企業を指します。

バリュー(割安)株式 とは?

株価が本来の価値より割安に放置されている企業。
成熟した業界に属する企業が多い。

そこで、です。


皆さんは、

グロース(成長)株式 と、バリュー(割安)株式、
どちらの 結果リターン の方が高いと思いますか?

んー、なんだか

グロース(成長)の方が、リターンが高そうですね・・。


が、しかし・・、

2.バリュー株式 は グロース株式 に比べて、
  高い結果リターン を実現しています。


前出した「2001 Yearbook」では、こんなふうに数字として残っています。


1928年から2000年にかけて)

        平均リターン(年率)  平均リスク(標準偏差)

グロース株式     9.8%        20.1%
バリュー株式    13.1%        28.0%


ふむ、ふむ。

意外性の中に 真実 が隠されている、というのは本当なのですね(笑)


◆ 株価 が本来の価値より割安に放置されている
ということは、

私たちに 超過リターンの源 を提供してくれている、
ということなのです。


過去の結果リターンは
未来のリターンを保証するものではありませんが、

私たちは 1.2.の【事実】を重く受け止めて、

運用の戦略作りをするべきでしょう。


わたしは以前から思っているのですが、

日本の 株式市場 ではどうして、

大型株式、小型株式、グロース株式、
バリュー株式 といった「区分け」が
きちんとされていないのでしょうか?

上記のように【いちば】を 細分化 すれば、
それぞれのカテゴリー内で
平均値 となる【指数】を設定することができ、

同じ【いちば】の中でも、
どのカテゴリーの 株式 が

(総体として)上がっているのか下がっているのかが、
一目瞭然 で分かるようになります。


例えば、東京証券取引所 は、投資家の利便性向上のために、
上記のような 市場 を細分化する【指数】を、
早急に開発すべきではないでしょうか・・。

そうすることによって、
私たち運用者には 投資の選択肢 が増えることになります。


大型株式インデックスファンド、
小型株式インデックスファンド、

グロース株式インデックスファンド、
バリュー株式インデックスファンド などが組成されれば、

より深く【分散投資】を行うことが可能になるのです・・。


 【到来! インデックス・ファンドの時代です】 
〜 対岸の投資スタイルを肌で感じる10ヶ条 〜

     8月21日(日)14:00 〜 16:30
     大阪産業創造館 6F 会議室C


※ 弊所は 8/12〜16日まで 夏期休暇 とさせていただきます。




               美味しかった「ふのりそば」


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