2005年11月18日(金) |
さあ、どれくらい 国際的 なのかしら? |
こんにちは、カン・チュンド です。
多くの投資家は(無意識に?) 投資範囲を international にすることを避けています。
その心理の奥底には、 「必要のないリスクは 避けた方が無難でしょ?」
という 考え があるのでしょうか・・。
(果たして、)
(実際は)国際的に分散投資しない方が、 多くのリスクを抱え込むことになってしまうのです・・。
Why?
(実は)国際的に分散投資することで、
国内資産とは 値動きが異なる度合いが大きい「資産」を 保有することが可能になります。
(例えば、国内株式 に対する「外国債券」です)
結果として、
運用資産全体の ボラティリティー を 軽減させることができるのです・・(ここ、重要!)
ボラティリティー(volatility)とは、 不安定さ、価格変動率 のこと。
国際的に資産を配分させる ことは、 何も特別なことではありません。
人間が、 その長い経験の中で培ってきた「知恵」なのです・・。
(特にヨーロッパにおいて・・)
戦争、革命、自然災害、飢饉、疫病などを何度も経験してきた人間は、 自分と自分の財産を守る“術(すべ)”を見出してきたのです・・。
ただ、 人はその「知恵」をうまく利用しているとは云えません。
人(特に投資家)は 困惑しているのです・・。
心情として、 知らないもの、遠くにあるものは「安全ではない」 という気持ちが 強いのです。
逆に、 知っている、近くにあるものは「安全」、 だから、投資対象に挙げてもいい という 感情 ですね・・。
んー、皆さんは、どうでしょうか?
この 感情、 長年染み付いた 澱(おり)のように けっこう「強固」です(笑)
日本人だけではありません。
アメリカ人もそうです。
「ホーム・バイアス現象」と呼ばれるこの傾向は、 どの国でも 普遍的に見られます・・。
「ホーム・バイアス現象」
⇒(自分が住む)国のみ を そのまま「投資対象」として選んでしまうこと。
まあ、 「自分の周りだけで、知っているものだけで 固めてしまおう」 という 精神 ですね。
私見ですが、
「ホーム・バイアス」の傾向がいちばん薄いのが イギリス です。
いちばん早く、しかも多くの方が 「投資」という作業に慣れ親しんできた 賜物 ではないでしょうか?
(それから シンガポール・・)
シンガポールでは国を挙げて 国際分散投資 を行っています。
(あの小さな国土、少ない人口を考えれば当然?)
さて、「ホーム・バイアス現象」は一見、合理的 に見えます。
なぜなら(日本 を例に取れば)
私たちは ほとんどすべての消費を 日本円 で行っているからです。
「日本国内の資産だけを保有して、何がおかしいのだ!?」 という 声 が聞こえてきそう・・。
しかし、
「国境を越えて 分散投資 することのメリットは、 為替リスクの何倍も大きい」とわたしは考えます。
まず international に 投資 をすれば、 自国の通貨 が弱くなった場合の「ヘッジ」となりますね。
例えば、円の価値が(外国通貨に対して)下落した場合、 日本人が保有する 外国資産の価値(円で換算した価値)は 上昇します。
じゃあ、逆になった場合は? という声が聞こえてきそうですが、
(例えば)円の価値 が USドルに対しては 上昇 しても、 円の価値 が ユーロに対しては 下落する ということはあり得ます。
通貨の価値 は わたし(円)と わたし以外(外貨) という、単純な図式 ではないのです。
それに、 外貨を保有しているだけでは 投資 とは云えません・・。
円 → 外貨 → 債券・株式等を購入 で、 はじめて「投資」になるのです。
皆さん、素敵な週末をお過ごしください!
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