音を聴く日々。
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2004年09月04日(土) UA@日比谷野外音楽堂

開演30分ほど前に会社を出ると小雨が降り始めていた。
土砂降りにならなきゃいいけど、と思いつつ一応会社近所の100均で
レインコートを購入して会場へ急ぐ。

地下鉄で移動していると、途中の乗換駅で
「東京地方に雷注意報が出されました」
とのアナウンスが。いやな予感。でも、地上の様子は分からない。

最寄り駅の霞ヶ関に開演ぎりぎりに到着。地上に上がると…、
すごい土砂降りじゃん!!!バケツをひっくり返したような雨。
野音に行くであろう人達がレインコートを着込んでいる。あきらめて
戻ってくる人もいる。私はとにかくUAが見たいので、
やっぱりレインコートを着て、野音へ向かった。

もうねー、しゃれになんない雨。外へ出て一瞬でスニーカーが水を含んで
重くなる。ジーンズのすそはびしょびしょ。
それでも公演は行われるようで、開場が進んでいた。
かばんからチケットを出したら、もう雨で溶けた。尋常じゃない!

なんとか会場に入って、自分の席を見つけると、意外とお客さんが
入っていた。みんなレインコートを着ている。本格的な上下の合羽の人も。
ステージでは楽器の上にビニールテントが張られている。
でも雨が強すぎてそれも役に立っているのか、いないのか。
あの楽器たちは保険に入っているのかなぁ。アロハは、払いきれるのかなぁ。
と変な心配をしながらUAの登場を待つ。あと、間違えて持ってきちゃった
仕事の資料がだめになってしまわないかや、携帯が壊れないかの心配も。

開演時間ちょっとすぎてUA登場。
「ごめんなぁ。すごいなぁ。」と一言。
いや、別にUAは全然悪くないんだけど。むしろこんな雨の中やることが
すごいよ。
ライブは「SUN」のなかの曲からスタート。大雨の中で少しUAの声も
かすれて聴こえる。雨は少しも弱まらないし、雷もすごい。うーん。
1曲目終了後にも
「楽しみにしすぎちゃった。すごいなー。
みんな白装束みたい(フードかぶってたからね)。みんな無理せず見てなー。」
とUAのMC。
UAの心配をよそにお客さんは意外と盛り上がってる。変なテンションだ。

2曲目はロマンス(だった、たぶん)。
UAはそれまで履いていたサンダルを脱いで裸足になった。
これでちょっと動きやすそう。声の響きも良くなってきてる。
雨を気にせずステージ前面に出てくるUA。
ノースリーブにミニスカート、その上にフード付のワンピース
(プリーツが入ってて透ける素材なの)という軽装にもかかわらず、
元気にステージを動き回ってる。さすがプロだなぁ。口の中に雨も入って
くるだろうに。
私も自分の好きな曲が演奏されたうれしさと、UAのかわいらしさに
うれしくなってきて、体を揺らしました。
そういえば、誰かのワンマンライブ見るの久しぶりかも。
よっしゃー、踊るぞ。って、私も変なテンションに。

今回のライブのバンドはドラム+ギター+ホーン2本+ホーン兼キーボード+ウッドベース
という6人編成でした。
セットリストは「SUN」の曲半分、今までの曲をこのバンドでアレンジしたもの半分、
といったもの。
どの曲もジャジー(というのか?)にアレンジされていて、
歌いだされるまで何の曲やらわからなかった。
もう新曲と言っていいくらい。
「スカートの砂」や「情熱」や「TORO」や「閃光」や。
「SUN」からは曲に出てくる女の子たちのエピソードが語られた
「ファティマとセミラ」が素敵だったよ!もちろん「踊る鳥と金の雨」
や「LIGHTING」も良かったです。
UAは、もう歌姫(そんなこと今や言わないか)とかじゃなくて、UAという
ジャンルだなぁと思った。
そしてその歌声は、人じゃなくて森の小動物っていうか、美しい鳥っていうか、
妖精っていうか、むしろ魔女か…。
歌が野音をどこか違う空間にしてしまう、そんな力を持っていました。

とはいっても、会場の雰囲気はとっても和やかで「空の小屋」ツアーみたいな
凄みはなかったな。雨のせいもあってかUAもたくさんMCしてたし、
お客さんが名前を呼ぶと「お客さーん!!」って叫んでてかわいかった。
雨は途中で一度は止むも、後半はまた雷を伴った大雨。
神様のいぢわるーと思ったよ、もう。

ライブ終盤ではバンドメンバー全員が下がってUA1人に。
もしや、もう終わり??と思っていると
「水色を歌います」と言ってアカペラでUAは歌い始めた。
なんとも言えなかった。寒さのせいなのか歌のせいなのか、ぞぞぞぞーと
鳥肌がとまらなかった。ちょっと泣いた。でも幸せだった。

水色終了は、またメンバーが戻り、奄美の民謡と思われる曲が物凄い
かっこいいアレンジで演奏されました。
そして、
「次の曲で終わりだから、みんな帰りましょう。
『雲がちぎれる時』をやります。もう雲ちぎれちゃったけどなー」
と「雲がちぎれる時」をホーン3本とともに。
大雨だったけど、昨日まで仕事に疲れてくるのどうしようかと思ってたけど、
いや本当にきてよかった。そう思いながら、UAを見ていた。

「みんな、風邪引かないようになー。葛根湯を飲んだり、
大根を摩り下ろしたりしてなー。どうもありがとう。愛してます」
そう言って、ずぶぬれのUAは帰っていきました。
アンコールが会場から起こるも、すぐに公演終了を告げる放送が入って、
ライブは終了。約1時間45分でした。
もうちょっと見ていたかったけど、これじゃしょうがないよなぁ。
雨にぬれながらも結構満足、そして爽快な気分で帰りました。

帰りの地下鉄の駅ではみんながレインコートを脱ぎ、雨をぬぐうという
不思議な光景が。
私は会社に戻るつもりでいたのだけど、あまりのびしょびしょ加減に
まっすぐ家に帰ることにしました。こんなに早く帰れるの久しぶり!
UA(?)ありがとう



ましゅ |MAIL

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