音を聴く日々。
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2008年06月15日(日) キリンジ@C.C.レモンホール

前回の日記を読み返してみたら「いい夢見れそう」とか書いてあったけど、
あれ以降、全然良い夢見れなかったなぁ。
胃を壊して久々に内科行ったり。会社休んだり。
少し良くなってきたと思ったら、今度はお腹の調子悪かったり。
あーあ。

今日もお腹が痛くて、どーしようと思いつつ、
ホールだから何とかなるかと思い、C.C.レモンホールにキリンジを見に行ってきた。
チケットも高かったし無駄にできません。
席は、2階で後ろから数えたほうが早いような場所。
しかし、想像以上の急勾配とほぼど真ん中だったおかげで、ステージ全体が良く見渡せた。
席に着くと隣には、手を顔の前で組み、祈るようにステージを見つめる女性。
あぁ、キリンジ大好きなんだなぁ。
それに反して、こっちは勢いでチケット取っちゃった初心者だよ。
アルバムも「3」以降しか持ってないし(しかも途中持ってないのもある)、
ついてけなかったらどうしよう・・・などと思っているうちに開演。

ステージ上は中央に弟泰行さん、こちらから見て右側にお兄さん、
左側にコーラスでヒックスビルの真城さん。
(ほぼ横一列に並んでいたので真城さんがまるで3人目のメンバーのようだった)
真城さんは、かわいいワンピース着てたなぁ。
いつもホフTシャツで、マイクが入っているのに大笑いしてしまうラフな
真城さんしか見たことなかったので、ちょっと不思議な感じだった。
そして、3人の後ろの1段上がったところに、キーボード、ベース、ドラム、キーボードの方々。
キーボードが2人もいて、その豪華さに驚く。
曲は「家路」からスタート。
1曲目から有無を言わさない上質ポップなキリンジ世界が繰り広げられる。
泰行さんは想像通りの良い声で、痛いお腹にも優しい。
ついでに、2階席のお客さんは皆立たなかったので、安心して座って見られた。
こちらもお腹に優しい。

MCの第一声は泰行さんの「ようこそ、いらっしゃいました」。
おぉ、何と丁寧な。
その丁寧さというか落ち着いた空気は、会場全体にも行き渡っていて、
ライブ中お客さんが手を上げる場面もなく(手拍子はあった)、
キリンジの2人がギターソロなどで前に出てくることもなく、
ローディさんがケーブルを慌ててさばきに来ることもなく。
それは、ライブというよりコンサートという風情であった。
そんな雰囲気と、上手すぎて淡々と進んでいく演奏に、前半は少し物足りなささえ感じた。
そして、心地よい歌声にだんだん眠くなる。
特に堀込兄弟と真城さん、3人で歌ったときのハーモニーが最高に気持ちよく、
さらにうとうと・・・
前半で、会場がすごく盛り上がったなー、
と印象に残っているのは「悪玉」でお兄さんが歌ったところぐらいか。
(いや、もちろん「雨をみくびるな」とか、この曲聴きたかったぁっていうのもありましたが)
「マイクよこせ、早く!」の歌声にわーっとお客さんから歓声が上がっていた。

このままどんどん眠くなっていってしまうのか、と思っていると
後半は「ディスコティックにやってみます」(弟さん談)とのことで、
次第に曲もテンポアップ。
照明も紫になったり、ミラーボールが回ったりと踊れる雰囲気に。
やっとここらで自分も前のめりになってくる。
曲順は全然覚えてないんだけど、「愛のCoda」「イカロスの末裔」
「SHOOTIN'STAR」「太陽とヴィーナス」あたりが特に楽しかった。
CDだときれいすぎるぐらい整っている演奏だけど、生だと重さや勢いが加わって曲の力が増す。
やっぱりライブは良いなぁと思った。
あと、泰行さんのアウトロのフェイクの部分がツボでした。
あの高音。もっと歌って!と言う感じだった。
そんな泰行さんは、ギター持ちながらリズムに乗って(赤いくつ!)ステップ踏んでて、楽しそうだった。
そしてバンドで圧巻だったのは、キーボードの2人の演奏。
1人はエレピを鮮やかな指さばきで弾きまくり、1人はシンセ(だと思うんですが)で曲を盛り上げる。
お兄さんのギターも良かったけど、キリンジのサウンドのキーはキーボードにあるなぁ、と思った。

そして! 後半の自分的ハイライトはやはり「エイリアンズ」。
ついに生で聴いてしまったよ・・・。
やっぱり、この曲があったから「3」を買ってみたわけだし。
感慨深かった。
あとは「スウィートソウル」も聴けて嬉しかった。
歌も演奏も優しくて、うっとり、しんみり。
もう、前半のまったり具合はどこへやら、であった。

終盤には、少し長めの兄弟トークコーナーもあった。
話題は、兄弟ユニットって言われるけど、ユニットバスだとしたら、
どっちがお風呂でどっちがトイレなのかとか。
大体お兄さんが一生懸命しゃべり、弟さんがおざなりな返事で返して、
お客さん苦笑という、
2人のかみ合っているんだかかみ合っていないんだかわからない会話。
デビュー10周年になってもMCは苦手らしい。
でも、それが味ですよね。ずっとそのままでいて欲しいなぁと思った。

そんなこんなで(どんなで?)本編が終了し、アンコール。
1曲最新アルバムの曲を演って、2曲目はなんと「千年紀末に降る雪は」。
真冬の歌を梅雨時にやってくれるとは。予想外でした。
そして、ラストは
弟「誕生日の人もそうでない人にも楽しめる曲です」
兄「いいこと言うねぇ」
ということで、「今日も誰かの誕生日」。
「今日誕生日の人いますか」という泰行さんの呼びかけに「はい!」って答えてる人が
いたけど、これ誕生日にやってくれたら相当うれしいだろうなぁ。
しかし誕生日でない私も十分楽しめました。泰行さんの言うとおり。

結局、終わってみれば本当に知らない曲は1曲だけで、結構楽しめたキリンジライブ。
(そのかわり、この曲知ってるけどなんだっけ?というのは多数あり)
10周年記念ライブということで、想像以上にいろんな曲をやってくれたし、
やっぱりワンマンは良い!と実感したのだった。
お腹の調子も心なしか良くなったし。
そして、17時スタートだったので、家に帰ってもまだ21時。
ツアー最終日だし、きっとキリンジのみなさんは、
じっくり打ち上げたんだろうなぁ。
そんなことを思いつつ、就寝。


ましゅ |MAIL

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