今日から九月 やっと八月が終わった〜という感じ。毎年九月一日には思い出す本がある Blog冷たい月にも紹介したが、高橋治の風の盆恋歌である 富山県八尾の「おわら風の盆」二百十日の三日三晩踊り明かされる祭りだ 哀調を帯びた胡弓や三味線の音色に合わせて踊る編み笠を目深にかぶった浴衣姿の女性と黒い法被の男性の踊りの列をほのかなぼんぼりの明かりが照らす様はなんとも幻想的であろう わたしはまだ見たことが無いがこの本を読んでいるとあたかもそこにいてうっとりと見入っているようになってくる
そしてこの本には酔芙蓉の花がでてくる 酔芙蓉・・・それは朝は白く昼下がりから酔い始めたように色づいて夕暮れにはすっかり赤く染まってしまう そして一日かぎりの命 なんて儚いのだろう 散っていく前にその命を燃やすように赤く染まっていくのだ
風の盆と恋歌、酔芙蓉の花 どうしてもまた読みたくなってしまうのだ
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