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出会いは突然 - 2001年11月23日(金) これは昨日の話です。 俺はその日はオレンジのダウンジャケットを着てました。 それはとても寒かったからです。2コマ目の授業が終わり 俺と和田君は家に帰ることにしました。昼飯を食うためです。 自転車に乗って話しながら帰っていると前方の30代後半から 40代前半のぐらいの女性が「そのオレンジのジャケット!!」と 容姿に似合わない清らかな少女のような声を出しました。 俺は「は?」と思いました。その声からあらゆる事態を 瞬間的に想定し今の現実と当てはめていました。 その1、俺が着ている物はその女性が持っている物と同じ型であり それは何らかの形で紛失、または窃盗に遭うなどしてその女性の 手元に今はなく、その女性は僕が持ってる物を自分の物と勘違い してるのではないか? その2、女性はオレンジ色のフェチであり、ついつい叫んでしまった。 その3、考え事をしていて、突然目に付いた物の名前を叫んでしまった。 その4、女性は何らかの形で俺がこのジャケットを着て衝撃的な何かを しているのを見たことがあり、そのジャケットが突然目に飛び込んでき たことによりフラッシュバックを起こし、突然叫んでしまった。 大体、こんな事を考え、女性の手前で自転車を止めました。和田君は 薄情にもそのまま行き過ぎ50mほど離れて様子を見つめています。 俺は「なんでしょうか?」と尋ねました。すると女性はやはり少女の ような声でこう言いました。 「オレンジのダウンジャケットはね、おばあちゃんの形見なの」 俺はやっと気づいて付き合ってらんねえ、と思い。和田君の所へ 向かいました。その途中で彼女は「形見なんだから大事にしてね」と 言うので俺は肯きました。 和田君に「何なんだよ、あれは」と愚痴ると「俺はすぐにわかった」と 彼は言いました。何故かと聞くと確かに容姿は普通だったが声が どう考えてもおかしかったと彼は答えました。確かにそうだと思いました。 大体に於いて俺は身障やら宗教やらに引っかかりやすい。 なんか今回みたいにいきなり来られると心が無防備で奴等がスッと入ってくる。 普通の人だと思って心を許してしまう。そしたらいきなり誘われたり おまえの着てる物はおばあちゃんの形見だ、等と言われる。 性根が微妙に素直なんでしょう。治しようがねえからしょうがない。 これからも道を尋ねられた、と思ったら宗教の勧誘であったり 店で食べ物を食べてたら身障がやってきて手掴みで俺が食ってる料理を 食われたりするのでしょう。 -
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