猫娘23号。

ひとつとして同じ「1日」などない



 脅威の大発見。(長編大作)

皆様「バターはどこへ溶けた?」という本をご存知ですか?

一時期はやった「チーズはどこへ消えた?」の2番手です。
話の内容は今は関係無く、今回注目すべき点は登場する動物です。

この話には2匹のキツネと2匹のネコが登場するわけですが、
2匹のネコのうち片方を「ミケ」といいます。
挿絵を見る限りでは、三毛猫にかかれています。
そして「ミケ」は3人称では「彼」1人称では「僕」となっています。
つまりオスネコです。


・・・・・・皆さんご存知ですか?


三毛猫ってメスしかいないんですよ

どう言うことですか!?


ここから先は生物の勉強になるけど、三毛猫の謎を解明
したい方はスクロールしてください。で、そんなんわからんわ!!って方
はここまで、と言うことで。


なぜ、三毛猫はメスしかいないかというと、
まず、遺伝の話にさかのぼりますが、生き物は遺伝情報が乗っかっている染色体
を持ってます。で、この染色体、それぞれ同じやつを2本ずつ持ってます。
(例えば人間なら23種類×2=46の染色体をもっている。)
その染色体のうち1種類だけ、性別にかかわる染色体で、それを性染色体と言います。俗に言うX染色体Y染色体で、ヒトやネコだとXXだとメス、XYだとオスに
なります。でX、Y染色体は違うものなのでX染色体上にのみ乗っかっている
のがあります。それが三毛遺伝子なのです。

染色体のある場所に乗っかっている遺伝子は決まってて、2種類あります。
今回の場合三毛になる遺伝子Mと、三毛にならない遺伝子mがX染色体のある場所に
乗っかっています。
じゃ、もし2つのX染色体にそれぞれMとmが乗っかっていたらそのネコはどうなるのだ?と思うでしょう。
このMとmには優劣があって、Mが1個でもあれば三毛になるのです。Mはmの性質を覆い隠してしまうのです。つまりmが2個そろってないと、三毛猫じゃないネコに
ならないのです。
これを優勢の法則といい、三毛になる遺伝子Mが優性、ならないほうmが劣性と
言います。

三毛になる原理はわかった。でもなんでオスは居ないかと言うと、
実は三毛遺伝子Mは2つそろうと致死遺伝子(生まれる前に個体が
死んでしまう遺伝子)の性質が現れてしまうのです。
三毛遺伝子Mは劣性形質として致死遺伝子を持っているため、
死なずに三毛になるにはMとmをいっこずつ持つと言うことになります。
そしてこの三毛遺伝子Y染色体には存在しないのです。
と言うことはオスのX染色体にもし三毛遺伝子Mが会ったら、
三毛にはなるけど、致死の性質を覆い隠すものが無いため、1個だけにも
かかわらず、生まれる前に死んでしまうのです。

じゃあ、あの本に出てくる猫は一体!?



謎は解けました。


あのネコは性染色体が異常で、本来オスなら持っているはずのXY遺伝子
だけでなく、もう1個X染色体をもっているXXYであるに違いない!

実際そんなネコはごくまれにいるらしい。





2001年12月15日(土)
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