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猛毒。
リョウ
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2002年04月25日(木)
昔好きだった人。4

あたしが、
すごく大昔、
好きだった人で。
『タモツ』ってヤツがいる。




そいつのことを好きと思いながら、
あたしは別に、
付き合っている人(服部)がいて。
タモツと服部は、すごく仲が良くて、
あたしも含めて、他にも何人かいつもつるんでた仲間内がいて、
すごく楽しい毎日だったと思う。
馬鹿騒ぎとか。事件とか。混乱とか。
笑ってるばっかじゃなかったけど、
今思えばすごく、
ただ楽しい毎日だつたように思う。




だけど、
服部に対して持っている「情」も、
タモツに対して感じる「恋」も、
あたしにとっては大切で、
欠かせないもので、
2人に対する罪悪感、
自分が『正しくない』という事実、
そんなものに苛まれて、
胃を痛めていたときもあった。




今、思う。
なんであたしはタモツのことが好きだったんだろう?
「好き」という感情に理由を求めることは馬鹿な行為かもしれないけれど。
だけど思う。
なんであたしはあんな風に、
誰かをあんなにも強く、
好きと思えたんだろう。




そう思って、
昔の日記を読み直した。
あたしはその時なにを考えていたのかな?
って。
すごく思った。













       7月20日。
          あたしって泣き虫だ。 
          泣くのってやだ。なんか卑怯だ。
          泣くことで何かが解決するってわけじゃない。
          負けを認めるみたいでやだ。
          自分を正当化したくって、でもそれを言葉にできなくって、
          焦って混乱してボロボロきちゃうんだけど、
          なんでここでこらえられないんだあたし?
          って思う。
          なんでもない、
          どうでもいい、
          たいしたことじゃない、
          そう思おうと思うのに、
          勝手に感情が爆発して、
          涙になって落ちてくる。
          
   
          弱いのってやだ。強くなりたい。
          すっげー強くて絶対負けない女になりたい。
          そんなこと不可能かもだけど、
          ただ強くなって、
          守れるもんしっかり守りたい。
          こんなことに負けてる場合じゃない。


          タモツは、
          許すことができるのも、それは人間のデカさだ。
          って、そう言った。
          あたしはまだまだそれはできんよと言って、
          だけどやらねばなと思った。
          泣いて謝ったあいつらの、どっか心苦しさをちゃんとしなけりゃと思った。
          それはけじめだと思った。 
             






              





あたしはこの日記を書いた時あたり、
すごくシンドイことがあって、
他人に故意に傷つけられて、
凹んでいたのだけれども、
タモツは、凹んでるあたしに、
傷つけた張本人であるヤツらを、
「許せ」
って言った。
すげー重み。
すげー強さ。
その、タモツの言葉が、
今もあたしの中に残ってる。
あたしを傷つけたヤツらは、
それを悔いて謝って、
あたしはでうしてもそれが許せずにいた。
だけど、
タモツはそれを、「許さ」なくちゃいけない。って言った。




あたしは結局、
その時はどうしても「許す」という行為を、
まっとうできなかったのだけれども。




今でも、
何かがあると思う。
自分の気持ちや、
事情よりもまず。
他人の気持ちや、
行動にいたるまでの感情の動き、理由、状況を理解して、
まず「許せ」と。











だけど、
そういう生き方はシンドイな。