『papyrus』VOL.17 2008年4月号 「北野武 劇薬!第4回」より一部抜粋芸人らしい芸人が少なくなった。落語の世界でいえば、志ん生に文楽。歌手なら、美空ひばりにちあきなおみ。かつては、名人と謳われた芸人がいたものだ。今だっていないわけではないのだが、世の大衆はほとんど見向きもしない。若い芸能人はきら星のごとく後から後から湧いてはくるが、あっという間に姿を消していく。年季を積んだ、蓄積された芸で勝負する時代ではなくなっているらしい。その結果、ファストフードのごとく薄っぺらな芸が世の中に蔓延するようになってしまった。これは我々の文化が衰えている明らかな証拠ではあるまいか。(一部省略)芸能の世界も、いつの間にか家電メーカーのようなことになっている。新製品をどんどん世に送り出しては売りさばき、旬が過ぎて旧型になったら使い捨てにする。長持ちされたら、新製品が売れないから困るのだ。それは歌い手だろうが、お笑い芸人だろうが同じことで、昔の芸人は芸を売ったものだけれど、今の芸人はキャラクターを切り売りさせられる。キャラクターはすり切れて、すぐに飽きられるから使い捨てにするのに都合がいいのだろう。若手にすれば、長い年月をかけて芸など身につけなくても人気者になれるのだ。芸を磨く気などさらさらない。それは今時の芸人を作る側の思う壺なのだが、そんなことなど考えてみたこともないのだろう。-----------------------------(引用終了)----------------------------テツ&トモの「なんでだろ〜」の頃からでしょうか、記憶に残りやすい短い一発ギャグとか見た目のインパクトだけで、テレビに出る芸人が増えてしまいましたね。だから、若手の芸人も次に続けとばかりに、売れるために、そういったギャグばかり必死に考えて生み出そうと躍起になっている人が増えているように思えます。過去にも、一発ギャグが一世風靡することは枚挙にいとまなく、それらのギャグは、どちらかと言えば、コントの最中に急に笑いの神が降臨して生まれたギャグが、流行ることが多かったのですが、今の芸人さんは、最初から覚えてもらいやすい一発ギャグや、見た目のインパクトだけで勝負しようとしています。ビートたけしさんが言うように、今のその手の若手お笑い芸人は、人気は有るがギャラが安いとテレビ局に重宝されるのですが、しかしながら、昨今の流行語対象にまでなったギャグを生み出し、売れたほとんどの芸人は、フリートークがダメなど、いわゆる潰しが効かない、ほかに芸がない、応用力がない、自分が作り出したインパクトのせいで、そこから脱却できない、“無い無いづくし”で、実はたいして面白くないと言うことが分かるので、テレビに出れば出るほど、それに比例するように飽きられ、ほとんどが消えてしまいます。 何が面白いのか分からないけれど売れている芸人で、まもなく消えそうなのは、まずは、小島よしおさんではないでしょうか。先日も、『クイズヘキサンゴン�供戮鮓�ていたら、自分のギャグを入れるべきところで忘れたり、フリートークが全然ダメで、それをイジラれてようやく笑いになっていたりという有様で、見ていて可哀想になってしまいました。可哀想と思われたら、お笑い芸人としては失格ではないでしょうか。次に鳥居みゆきさん。キ○ガイを装った芸で売れているようですが、フリートークさえ成立していない芸風から、普通のトークが出来る芸風に戻すのは大変だと思います。潰しや応用が利かなそうなので、いつの間にか消えてしまいそうです。そう考えると、今のピン芸人はほとんどが消え去る運命にあるのでしょうか・・・。