高校卒業してすぐさま教習所に通い、大学浪人している夏に車の免許を取得し、受験勉強そっちのけで車を乗り回した。初めは友達の親が所有していた車を、おっかなびっくりで乗っていたが、しばらくして自分の車を所有した。ケンとメリーのスカイラインだ。
「釣りに行くときには乗せていくように」という条件に、昔から調子の良かったモリハルは、「わかった!まかせておいて!」の二つ返事で、今は亡き親父さんに、ハコスカGTRの血を受け継いだ日産スカイラインの中古車を購入してもらった。モリハル18歳、今から30年前の話だ。
当時、L20型エンジンを搭載したスカイラインは、2TGエンジンを搭載していたトヨタ・セリカと人気を二分していた。「これでオンナにモテル!」と自信が芽生えた。カーステレオを後付けで装備し、ビージーズの“ステイン・アライブ”をガンガン響かせていたのだが、悲しいかなカークーラー(当時はエアコンではなかったと思う)が無かった。
走行中はハコ乗り(暴走族仕様車で助手席の方とかムネオさんが好んで行うスタイル)しなくても、カークーラー無いから窓全開は当たり前。モリハル右肘を窓枠から突き出し、ショートホープを口にくわえ、乗車前には決まっていたリーゼント頭を風でグチャグチャにしてイキがっていた。「これでオンナにモテルのか?」自信が確信に変わることはついに無かった。
バイク、クルマ好きなので結構乗り回したが、今現在は『とぉ〜子♪』が愛車だ。軽自動車だけど、ケンとメリーのスカイラインより車内広いんじゃないかと思う。それから、なんつってったってカーエアコンが装備されているのが凄いね!
梅雨がほとんど終焉を告げ、世の中夏休みが始まったが、窓全開、肘出し、25歳でタバコ止めたので財津さんのチューリップ口ずさみ、『とぉ〜子♪』をコロがしている。30年前と比べると窓からの風は5〜6℃高いような気がするけど、体に優しく感じられる。五十肩にはエアコンきついからね。今更オンナにはモテないかもしれんが、イキがってみよう!
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