モリハルゆ記

2010年12月14日(火) 栞(しおり)

 幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、モリハルの人間形成、知識の源となる学生生活の中で、唯一社会人になっても教えを乞うていた恩師がお亡くなりになった。享年81歳、モリハルのお袋さんと同じ年齢だ。

 その教えの場、ほとんどが酒場だった。高校のクラス会に必ずご参加いただき、二次会、ときには三次会まで講義が続いたこともあった。物理の先生であったが、講釈は車、ゴルフ、人生観等々、幅広いものであった。お誘いするときにはE-mailを利用した。

 師の傘寿を迎えるにあたって、そのお祝いを秘密裏に画策していたら事前にばれてしまい、「一部の不逞の輩が、この間まで私の傘寿の会の企画と称して蠢いていたようです。オレオレ詐欺とこの種の話には十分に気をつけてください。」との挨拶文とともに、我々が50歳を迎えた祝いとして、金箔の栞をいただいてしまった。



 師には永遠にかなわないということがわかった瞬間だ。

 栞をいただいた時、「わかりました!人生、生きている限り勉強だ!金箔の栞、知識吸収の経過を確認するためにキラリと活用いたします!」と心に誓ったのですが、その存在すら昨日まで忘れておりました。申し訳ございません・・・

 師との告別の式がとり行われていた時、不謹慎にも新宿は歌舞伎町で酔っぱらっておりました。重ねがさね申し訳ございません・・・

 これまでの非礼と感謝の意を込めて、明日、お骨に会いに伺います。教えの集大成を賜うことができれば幸甚です。できましたら物理学以外でお願いいたします。霊として現生にいらっしゃるうちに、何とぞお伝え下さい。そして可能なら、わかり易くお願いいたします。

合掌 


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モリハル [MAIL]

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