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谷口 令のハッピーダイアリー  
買い物依存症 2 2001年10月24日(水)

買い物依存症 2


初めて優美子さんとお会いした時、
精神安定剤のせいでしょうか。。。
目の焦点が合わず、ろれつが回らないのです。

薬草のお茶を何杯か飲むうちに、
やっと、言葉が聞き取れるようになりました。

『何も楽しいことはない。死んでしまいたい』と言う優美子さん。
子供の学校もいや、
夫もいや、自分の兄弟、親もいや、
そして一番いやなのは自分。
買い物がとめられないなんて。
最近は、買ったものを見るだけで落ち込んでしまう。。。

『どこのブランドが好きなの?』
いろいろなことを話しているうちに、心がほぐれてきました。

『じつは、母親をモリで何度も何度も突く夢をみて、
 汗びっしょりで目がさめる。。。
 それも、同じ夢ばかり何度もみるのです』

なるほど、問題はここだったのです!
優美子さんにお母さんのことを聞くと、
泣きながら話してくれました。

4人兄弟の長女に生まれた優美子さんに
お母さんはことのほか厳しく、習い事も、
お母さんが昔やりたくてもやれなかった小唄と三味線。
ピアノやバレーを習いたかったのに。。。
それを言うと、理由もなくひどく怒られた。

洋服は、いつもお母さんの好みのものばかり。
そして、中学、高校、大学はすべて、
自分の希望は無視されて、お母さんが決めた学校。
もちろん仕事も。
お母さんがやりたかった図書館の司書。

つまらない毎日。
そんな時、買い物をすることで初めて、すべてを忘れた。。。
しかし、お金がどうにもならなくなった時、
馬鹿にされながらも、お世話になるしかなかったのが
やっぱり母親。
これでまた、頭が上がらなくなってしまった。

その頃、優美子さんに初めて好きな人ができたのです。
夜学に通うまじめな青年。。。
妹達は、何時に帰ろうと文句ひとつ言われないのに、
自分だけは門限8時。。
ひどすぎる。

結婚したいとお母さんに言ったら、激怒して大反対。
理由は、夜学に通う男にまともな人はいないからって。。。

ここまで話して、優美子さんはもう
涙でぐちゃぐちゃです。

結局、お母さんの認める、自分の好きでもない人と結婚して
今なのです。

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