今迄。そしてこれから。



 まだ見ぬ




涼しい風が体をすり抜けていった。
換気のために空けた窓からは心地よい風が流れ込んできてる。
−カビの季節だって、この前テレビがはやしたててたから
ちょっと気になって換気してみたんだ−

―そっちはどうかな?
やっぱ寒すぎて、カビなんて、生えないかな

知らず口に出していることに気づいて、
照れ隠しに唇を噛む。


―君がいなくなってから、二回目の春だよ。

生きていけないかもなんてそんな泣き言は言わないし
考えてもないけど。
こんなにも普通に毎日が繰り返されて
また同じ春が、−こんなにも順調に−まわってくるなんて
ちょっと驚きかもしれないな。

別れの挨拶くらいしてってもいいのに。
思い出そうとしたって、あんまり唐突だったから
君が最後にどんな顔してたかも僕には思い出せないんだよ。

朝起きて起きてこないから放っておいたら
部屋はもぬけのからで。


少しして郵便されてきたエアメールのスタンプは、スウェーデンだって?

「君が考えているよりも僕はきれいじゃないよ」

そう言いながら笑った君の横顔。
寂しそうだなんて、思ったことを口にしたら
あの時君は笑ったかな。




*

なんとなく、スウェーデンに行った後の御手洗さんと石岡くんを
前提にした感じで……

うわーん明日倫理のテストだよ…!;


2005年05月15日(日)
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