twilight shackles
枷夜(かや)



 夢。

夢を見た。
夢を壊す夢。
ほかでもない主様の夢を壊す夢。

変な夢だ。
こんなことを望んでいるのだろうか。

その夢は、主様のまわりにはたくさん人がいて
机を囲んでお酒を片手にワイワイにぎやかで
遠くで見ている私のまわりには誰も居なくて一人で。

敵対視してるのかもしれない。
主様の輪の中には彼女さんも、私が会いたい人もいる。
嫉妬しているのかもしれない。
キラキラ煌びやかな連休を過ごせる人たちに。
嫌悪しているのかもしれない。
判ってほしい人に判ってもらえないことに。


私は、いろんな思いをぶちまけて、ぐちゃぐちゃにして
散らかしたままで逃げるように消えた。
小さかったり大きかったりする傷跡を残して。

声が聞こえた。主様が泣いていた。
どこかは判らないけど、泣く声がした。確かに主様だ。
胸がズギッと痛んだ。

首を振った。

これは痛みじゃないんだと言い聞かせた。
最後の私は奇妙な笑顔を浮かべて立っていた。

目が覚めたら顔に涙の跡が残っていた。







嘘かほんとか
夢か現実かわからなくなった朝。

2004年05月12日(水)
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