twilight shackles
枷夜(かや)



 誕生日の夜。

注:誕生日は今日ではありません。

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平日の夜。
今日は私の誕生日。
次の日も平日で。
主様が、私を呼んでくださった。

今日はすんなり早上がり出来た。
駅で主様を待つ。
主様は遅れてやってくる。

何かを話すわけでもなく...
普段どおりに、いつものホテルへ足を伸ばす。
時間は遅かったからコンビニで買って入る。

うーん。
誕生日だからっていいとこでご飯食べたい...
そゆのは特にないんだけど...
(むしろ同じステキな夕食なら長い時間いられる時がいい)
あまりにも普通に時間が過ぎて、楽しくない。

部屋に着いてこれもまた普通に...普通に...
当り前のように使っていただけるのは嬉しいことなのに
どこか...どこか...ぽっかり穴があいた感じ。

使われた後...シャワーを浴びて戻ると
携帯の日付は次の日を表示していて

24時間、経ってしまった。
その24時間の間にいろんな友人、先輩や後輩に
言ってもらえた言葉を、一番欲しい人からもらえなかった。

別に、プレゼントが欲しいんじゃない。
プレゼントは贈るのも、もらうのも嬉しいけど。
お金がかかる時期が誕生日だっていうのもある。
今年、主様は車を購入されたんだから尚更だ。

私の誕生日はこの日じゃないって事くらい判ってる。
主様にとって私の誕生日は8月の...あの日だから。

この日がなければどちらにしても私は存在しない。
主様の誕生日だって...私にとっては8月かもしれない。
春のお誕生日に主様がこの世界に生まれてこなければ
8月に主様に出会うこともなかったと思うから...
私にとってはどちらも主様のお誕生日なのだ。

私の考えと主様の考えは違うかもしれないけど
ただ...その時はそんな風に思うだけでいっぱいだった。

主様には...
日付が変わって1時間後にメールの文章で言葉をもらった。

「一つ目の、誕生日おめでとう」

なんでメールだったのかはもう思い出すのもくやしいので削除。





今は使ってくださる体の熱に乗せて
おめでとうと言ってくれたんだと思うことにする。
...でも...くやしかったんだぃ。

2004年07月30日(金)
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