twilight shackles
枷夜(かや)



 当たり前のこと。

土曜の夜。

ネットカフェでメッセンジャーで話してから
少しメールで話せるようになってきて
でも、やっぱりまだ、違和感のようなものも
残っているわけなんだけど...
今日は自分からと思ってメールをしてみた。

すぐに返事は返ってこなかったんだけど
日付が変わる少し前に、電話がなった。
どうやら友人と遊んでいたようでした。

電話の中で日曜は何時に終わるんだ、
仕事場まで迎えに行く、使ってやろう...
と(セリフそのままではないけど)言われて
よくよく考えれば、旅行以来の呼び出しとなった。

コンビニで食べ物と飲み物を買っておいてくれと
いうメールが来たときに、一緒に書いてあった
「枷夜として当たり前の事をしなさい」...
この文章を読んだ瞬間、仕事中なのに
体の中が熱くなるのを感じてしまった。

自分の体の「変化」が怖かった。

仕事場付近は大きな道路の近くだったので混んでいた。
仕事が終わったと電話をすると、道が渋滞していて
すぐには着けないから移動してくれるか?と言われた。
何度かの電話で最終的に拾ってもらえたけれど
久しぶりに乗る助手席もまた少し違和感があった。

少しでも渋滞を避けようと、裏道をナビを見ながら案内。
車を運転できるわけでもないのに案内できる自分が
すごく嫌だと運転している主様に話すと
「地図を読めることは良い事だ。読めない女もいるしな」
そう主様は仰ったのだけど...

部屋に着いて、まず「当たり前のこと」1:お風呂を入れる。
温度は少しぬるめ。主様に合わせての温度でする。
だいぶ慣れたな...手首にお湯を当て、温度を測る。

お湯を入れはじめて、部屋に戻るとソファで
主様がタバコを吸いながら携帯を触っているので
私はファッション誌を隣りに座って読み始める。
私がファッション誌を開く姿はかなり珍しいのだろう
主様は後ろで「?」といった表情を見せた。
「服が欲しいのか?」
私は違うと言った。
「欲しいですけど、高くて買えないから、色やデザインの
 組み合わせを見るために読んでいるんです」
そして書いてある金額を次々と言っていくと
主様は「...確かに高いな」と言って納得された。

その後、私は後ろから引っ張られ、
主様の膝に寝転ぶ形になった。
見上げたら主様の顔が...主様が私を見下ろしている。
「今は、見下ろしている方がいいな...」
頭を撫でながら、主様がぼそっと言う。
「さぁ、服を脱いで、脱がせてくれ」
「当たり前のこと」:2〜3である命令を頂き
私は自分のセーターに手を掛ける。
薄手のセーターを脱いで下着が現れると
「...紺だったのか。黒だと思った」
今日身に付けているブラのストラップが
セーターに透けていたので、それで黒と思ったそう。

すべて脱いだ後、主様の足元に移動して
主様の靴下から預かり、すべての服を預かった。
「風呂に行こうか」
後ろからタオルを持って追いかけていった。
すでにシャワーの前で座っている主様の
「当たり前のこと」4:頭とお体を洗い流す。
そして自分も身体を洗い、洗い終わると湯船に呼ばれる。

主様に背中から抱かれる体勢になる。
耳元に声がかすめて、吐息が私の心をくすぐる。
お風呂でしっかりスイッチを入れられ、お風呂を出る。
体と頭を拭いていたら主様が拭いて下さった。
掛け布団が落とされた広いベッド...
主様の横に座り、手を前につく。一息ついて
「当たり前のこと」5:奴隷としての挨拶をする。
いつも以上に言葉がでてこず、変な挨拶だったと思う。

「そばに...おいで、枷夜」
差し出される手をなかなか握れない。
やっとの思いで手に触れる。
抱きしめられ、ぬくもりが伝わってくる。
会話の中で、首輪と鎖はちゃんと繋がってると
主様が言って、ふと荷物の方を見てしまう。
「...持ってきているのか?」
そばに持っていく。袋から出して差し出せと言われる。
つけてもらうと安心感でいっぱいになっていく。
「当たり前のこと」6:御奉仕をはじめる。

一度入ったスイッチはどんどん加速してく。
名前を呼ばれるたびに熱さが増してく。
あまりの快感の量に逃げ出してしまいそうになっても
それを主様は止めて更に与えてくださる。
はじめは跨って自分から入れる。
「私の中に...挿入れることをお許し下さい」
そう言ってゆっくりと入っていく。

私は見下ろすより、見上げてる方がいい。
だから、あまり騎乗位は好きじゃない。
途中で一度抜くよう言われキレイにお掃除をする。
主様が身体を起こして、私が倒される。
主様が上にかぶさって、また使われる。
見下される目に引き込まれてしまう。
落とされてる掛け布団の端っこに顔をうずめて
声をこらえながら何度も逝き、
主様の熱を体中にかけていただく

お布団の中でまたお話をして、部屋を出る。
夕食を食べて自宅まで送っていただく
車を出ることがなかなか出来なくて...
「もう時間だ...」と言われるまで出られなかった。
近づきすぎるのが怖いと話したら
主様が、主様なりの返答を下さった。
それで、しばらく悩んでいたことが少し晴れた。

今日は、当たり前のことをちゃんと出来て
それがたまらなく嬉しかった時間でした。

ありがとうございます、主様。
枷夜は、やっぱり主様が大好きですvv

2004年10月24日(日)
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