| 2004年11月12日(金) |
Everything will be OK. |
雨降り。麻酔をかけるので車で来ないでください。といわれてたので駅までパパとバスで行く。 雨の日のバスって時間通りに来ないって本当だ。5分以上遅れできた。 車だと10分くらいでいける距離なのに25分くらいかかった。 日帰りの入院だし、命にかかわるような大きな病気でもない。全然大丈夫!と家族には弱気なところを見せなかったけど 本当は不安で怖くて ふぇーんって感じだった。 手術をするので、朝は飲み物も食べ物も一切口にしないでください。といわれた。 手術が終わったら何を飲もうかな?食べようかな?と考えてると 駅を降りてスタバを発見。よし。帰りはここでラテを飲もう! しばらく歩くと、お豆腐やさんがあった。中からおあげさんを揚げてるのかな。香ばしい匂いがする。 そうだ。帰りはここでがんもどきを買って帰ろう。 帰り道のことを考えるとちょっとワクワクしてきた。あ!おすしやさんもある。おそばもいいなぁ。 可愛いパスタやさんもあるけど、和食にひかれるのは、やっぱ私は日本人ねぇ。なんて考えてると病院に着いた。 病院に入ったら携帯電話の電源を切らなければならない。 その前にもう一度昨日届いた携帯のメールを見た。もう何度も見たから文章も覚えてしまった。 その中の一文がこれ I'm sure everything will be OK. そう大丈夫。大丈夫 すべてうまくいく。 最初に外来で診察を受ける。 昨日採血をした血液検査の結果をきく。 私は10年前のお産の時に輸血をしてるけど、後遺症もなく 白血球も貧血もない。と 昨日の先生と違って、目の前の先生は具体的にどこがいやというわけではないけど、なぁんとなく好きなタイプではない。 この先生が手術するのかな?とちょっぴり不安になる。 いや大丈夫 I'm sure everything will be OK. 病室に案内される。6人部屋の真ん中のベットだった。 バラ色の夢が見れるようにと買ったお気に入りのピンクのバラ色のパジャマに着替えようと思ったら、病院のほうで用意してくれていたパジャマがあった。 それに着替えて、すぐに点滴。私は静脈が見えにくいようで、双子のお産の後も看護婦さんをてこずらせてた。 ここが一番いいんだけど、痛いかしら?と手の甲を指さす。 どこでもいいですよ。やりやすいところでやってください。 私は注射が大嫌い。点滴っていうのは、ずぅーっと注射をしてる状態だからもっと嫌いなんだけど 双子のお産の後は、入院してる10日の間、ずっと点滴をしてた。 1日4本や5本で、そのうちの1本は輸血の点滴で、輸血の点滴は血が固まらないように同時にもう1本点滴をするのだけど、それでも時々止まってしまったりですごく時間がかかるので、一番嫌いだった。 その時も毎日点滴をしていて、針の穴を刺す場所がなくなって右も左も手の甲にも点滴をしてたなぁ。と この点滴と手術室に入ってから麻酔の点滴をします。と そうすると2本か、あの時に比べればたいしたことはない。 病院のベッドに寝て、点滴がぽたりぽたり落ちてくのを見つめてると、急に心細くなった。 双子のお産の時はパパもいたし実家だったので母も父も妹もいた。病院までは車で送ってもらえたし、独りではなかった。 大丈夫。私には、魔法の言葉があるんだ。I'm sure everything will be OK.この言葉を呪文のように唱えてた。 看護婦さんがやってきて、腕に麻酔の注射を1本する。これで頭が少しぼぉーっとしてきますよ。と 確かにふわふわしてきた。 手術の時間はお昼頃ときいていたけど、予定が変わったみたいで10時半に手術室にいくことになったらしい。 こんなぼぉーっとした頭で歩いても大丈夫なのかしらん?と思ってたら 看護婦さんが行きは車いすで手術室まで行きます。帰りはね。ベッドで寝たまま戻ってこれるのよ。と、とても楽ちんのような言い方をしたので ちっともの楽しいことではないのだけど、なんか初めての乗り物に乗るのが、ちょっぴりわくわくした。 はい、行きますよぉ。っと看護婦さんが車いすで迎えにきてくれた。 私、車いすって初めて乗るんです。 そう。楽ちんでしょ。と 手術室の前で、ちょっと待たされた。本とはすごく短い時間だったのだけど、すごく長く感じた。 大丈夫 大丈夫 I'm sure everything will be o.k. そうそう今日の出来事は日記のネタにしよう。 そのためには色んなことを覚えおかなくっちゃ! 手術台の上で麻酔の点滴がはじまったとたんに意識がぼわぁーっとしてきた。 先生がきました。という看護婦さんの言葉。 あれ?朝の先生でなくて、昨日診察をしてくれた先生だ。この不安がいっぱいの状況の中で、ほっと安心した。 先生が何か言ってる。もう一度確認しますが、薬でアレルギー反応を起こしたことはありませんか? この状況では、はい。以外の返事の時は説明できるだけの意識はないだろうなぁ。と思ってると とたんに意識がなくなったのだろう。頭の中に黄色い四角が右から左へとコマ送りのように流れてく。 ちくり痛い。という感覚で意識が戻る。口には酸素マスクが当てられていた。おぉぉ手術っぽい。 全身麻酔なのに、傷口を縫ってる時に意識が戻ってしまったのだ。 痛いぃ〜 痛いぃ〜と言ってるのだけど、口も動いてるのか声もでてるのか確かでない。あたしが何か言ってるようなのに気がついて、看護婦さんが酸素マスクをいったん外したけど、痛いぃという言葉を確認したからかな。 また、口には酸素マスクが戻ってた。 看護婦さんの声も先生の声もよく聞こえないのに糸を切ってるのかな。ぷつりという音だけが妙にクリアに聞こえる。 痛い。あたしの声が自分で聞こえた。先生がもう終わりですからねぇ。 手術が終わり、ベッドにころんと転がしてもらってそのまま移動。エレヴェーターに乗るので少しガタンとしますよぉ。と 寝たまま移動。確かに楽ちんだ。この状態では車椅子の移動でもしんどかっただろう。 殺風景な自分の病室のベッドに戻り、なんか自分の家に帰ってきたような安堵感。あぁ帰ってきたのね。このまま一時間は安静に寝ててください。と 遠くのほうで看護婦さんの声がする。時計がないので時間の感覚がないのだけど。 手術 終わったんだ。 眠いけど痛いし 痛いけど眠い。 しばらくしたら看護婦さんがきて、点滴終わったのではずしますね。一時間経ったのかな。 喉かわいてるでしょ。お茶をもってきましょう。冷たいのと熱いのとどちらがいい? そういえば、喉がカラカラだ。 冷たいお茶を一口飲むと、ほっとして、また眠くなった。 1時になったらおやつがきますので、食べてくださいね、と 今何時ですか? 12時半よ。と 朝から何も食べてないけど、お腹すいた。ときがつかなかった。 おやつです。と持ってきてくれたのであぁ1時なんだなぁ。と スィートポテトと紅茶だった。 美味しいと思えたので、あぁあたしは大丈夫だと思った。
3時を過ぎてまた診察に行き、先生に明日また診察にきてください。と もう家に帰ってもいいですよ。と言われたけど まだ、頭がぼぉーーっとして、足もふらつくし、とても家に帰る自信がない。 麻酔ってお酒みたいなものだから、お水やお茶をたくさん飲めばいいかな。とがぶがぶ飲んだけど、トイレまですごく遠く感じて行くのがつらかった。 ベットに戻ってもう一眠りした。 パパは病院からタクシーで帰ったらいいよ。と言ってたけど、いざとなると もったいない。と思い、電車に乗った。 歩くスピードはいつもの4倍以上遅くて、この前読んだアレックスシアラーの本にでてくる少女が魔女に変えられたおばあさんのようだな。と 駅前のお豆腐やさんでがんもどきとスタバでラテを買って、 あぁ終わったんだ。と 体のしんどさよりも気持ちがほっとした方が大きかった。 (その後1週間は寝たままだったから後から考えてもこの時、こんなに歩いて移動できたのがウソのようだ。) 家に帰ると、心配そうな顔で娘たちが待っていた。 ソファに寝るのはあまり快適ではないけど、病院のベッドよりもかなり居心地がよくほっとした。 誰かが一緒にいてくれる。ってありがたいな。と思った。
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