せきねしんいちの観劇&稽古日記
Diary INDEXpastwill


2003年04月28日(月) こんにゃく座「あおくんときいろちゃん」

 友達の松川くんが出ている「こんにゃく座」のオペラ「あおくんときいろちゃん」を代官山ヒルサイドプラザへ見に行く。
 レオ・レオニの原作の絵本をオペラ化したもの。
 ただし、その部分は「12分」!!
 それまでを三人の出演者とピアニストが歌でつないでいく。
 言ってみれば、長大な前座(?)。
 「対象年齢が一番低い」というだけあって、客席は子供ばかり。
 一緒になって手拍子をして、それがいつのまにか歌の伴奏になって、とっても上手い、観客(子供達)の巻き込みかただった。
 客席の場所々々によって手を叩くリズムを変えて、それが一緒になると、また新しいリズムが聞こえてくる。
 それがきれいにまとまったところで歌が始まる。
 それはとっても気持がよかった。子供達もそう感じてたと思う。
 お芝居が始まってからずっと出演者が動かしていたいろいろなモノ(小道具)が、いつの間にか「オペラザウルス」という恐竜になっている。「キャッツ」みたいだ!!
 本編の「あおくんときいろちゃん」が始まると、それまでに、いたずらのように仕込まれていたモノたちが、実に生き生きと舞台に再登場してくる。
 なんでこんなに道具があるわけ?と思っていたモノたちがね、心憎いような使われ方をして現れる。
 いやあ、おもしろかった。
 そして、ちょっとほろっとしてしまった。
 芝居ってものの、とっても根本的な何かがここにはあると思った。
 それは、こんにゃく座の舞台を見るといつも思うことなのだけれど、客席があってこその舞台なんだってことを、今回もまた改めて。
 舞台は客席と同じフラットな会場。僕は、桟敷席で子供達と一緒に手を叩き、笑い、大いに楽しんできた。


せきねしんいち |MAILHomePage

My追加