せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2004年01月08日(木) 仕事な日

 仕事の行き帰りの読書で、有吉佐和子の「悪女について」を読む。大好きな本だ。
 中学一年の時、ドラマ化されて、主演は亡くなった影万里江さん。ドラマでは考えられないようなオールスターキャストで、一話に一人、登場する人物が、虚飾の女王、富小路公子について語っていく。
 朝と夜で読み終えてしまう。ほんとにるんるん読んでしまう。
 こんなふうに「惑溺」して読んでしまう本が僕にはあと何冊かある。
 まず、モームの「劇場」。中年の舞台女優が主人公のバックステージもの。「ガラスの仮面」の元ネタはこれか!と思うようなエピソードが楽しい。
 それから、樋口一葉の「にごりえ」「たけくらべ」「十三夜」といった作品群。悲しい気分の時に聞く中島みゆきのように、気持が沈んでしまうとき、僕は一葉を読んでいる。
 ともあれ、久し振りにのんびり読書な時間が持てて、しみじみと幸せ。


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