せきねしんいちの観劇&稽古日記
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今日の昼間、日比谷公会堂であった「イラク派兵に反対する会」には、結局、仕事で行けなかった。 そのかわりのように、今日は一日、戦争について、ずっと考えている。 「せりふの時代」の最新号を買って、座りっぱなしの東武線〜半蔵門線の車内で読む。 平田オリザ作「南方俘虜記」、アリエル・ドーフマン「The Other Side/線の向こう側」。戦争についての戯曲。 アリエル・ドーフマンは「死と乙女」で有名な作家だ。 まもなく新国立劇場で上演されるこの戯曲は、架空の国の国境を舞台にした三人芝居。 なんて力強い作劇なんだろう。シンプルな言葉の持つ力の強さを改めて感じる。 翻訳されても、それでも薄まっていかない言葉の魂のようなもの力強さ。 不条理劇のような、ファンタジーのような、リアリズムのような不思議な芝居だ。 一度読んで、もう一度読み返す。 出演は、岸田今日子、品川徹、千葉徹也の三人。とってもナイスなキャスティングだと思う。 楽しみな芝居がまた一つ見つかった。 僕が戦争について書くとしたらどんな芝居になるんだろう? 前に篠原さんと話していたとき言ったのは、「ローマの休日」のゲイ版のアダプテーションだと思うということ。僕が書く、戦争と平和の物語は、きっとそんな切ないコメディになるんだと思うと。 今、また新しい地点でまた違ったことを考えはじめている。その考えが一本の芝居になるのは、いつだろう? まずは書いてみることか。
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