せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2004年08月25日(水) |
「ラストプレゼント」 |
風邪つづく。 うち合わせごめんなさい。
日テレの「ラストプレゼント 〜娘と生きる最後の夏〜」。 膵臓癌で余命三ヶ月と宣告された天海祐希主演。 別れた夫が佐々木内蔵介、彼の今の恋人が永作博美。 「娘と過ごす最後の夏」というサブタイトルだけあって、娘、歩を演じる子役の福田麻由子がとってもいい。 どれだけ泣かされるかというくらい泣いている。 「余命三ヶ月」ということの現実が、決して泣かない天海祐希を通して、見事に立ち上がっている。 これまで仕事優先でほうっておいた娘と最後の夏を過ごしたいという、わがままな母親の気持ちが、そのあんまりなわがままさ加減を通じて、痛みに変わる。 誰にも言わずにいたガンのことを、ようやく永作博美にだけは先週話した天海祐希。まるで他人事みたいに。 そういうもんなんだろうな……と思う。笑わずにはいられないでしょ?ってかんじで。 第一回のラスト、歌舞伎町でエステの勧誘の女の子に「今入会いただくと半年分無料になりますよ」と言われて断る「私、余命三ヶ月なの」や、第二話に登場する歩が書いた七夕の短冊「どうせかなわないから、何もお願いしない」など、上手い台詞がいっぱいだ。 永作博美が、ほんとにいい。あんた、いい人すぎるよってかんじなんだけど。このあいだ佐々木内蔵介との婚約を解消したかと思ったら、今度は、「四人で一緒に住もう」なんて言い出すし。この「いい人」の対極に天海祐希の「自分勝手な女」がいるっていう、配置が見事。 シナリオは、秦 建日子さん。男性だそうだ。 企画協力に、鈴木聡さんの名前があって、納得する。 去年の「スイカ」に続く、日テレの夏のドラマ、とってもいいかもしれない。野球の延長で放送時間がずれこまなければ、もっといい。
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