いつもはひとりの空間に誰かが居るということ。帰ってきた時に「タダイマ」を言う相手がいるということ。幸せ過ぎて怖くなる。泣きたくなる。慣れちゃいけないんだ。くすぐったいような今は心地良い空間も、きっと数日後にはちくちくと痛みを持つ。痛みは深さを増していく。膿んだ傷はどうなるんだろう?醒めない痛みは何処へ行くんだろう?俄かに慣れたこの優しい空間に、段々と違和感を感じて。深さを増した秋の気配に、言いようのない不安を感じて。