*未完成のお城*

2002年11月05日(火)  男の子と女の子。

「男の子みたいな付き合い方してるよね」と、言われたことがある。
“コイビト”に対する態度が、まるで男の子の其れのようだと。
よく分からなかった。
“カレシ”からの突然の呼び出しより、『先約』を優先するのは当然じゃないの?
「あっち(カレシ)といるよりこっちにいた方が楽しいから」と言うと、
その子は決まって変な顔をした。
「可哀想だよ」とも言った。

呑み会からの帰り道、その子の家に泊まることになった。
その子の誕生日が8/6だと知って、涙が零れた。

「ふぅん、hinaseもちゃんと女の子じゃん」と微笑まれた。

ほわん、と心の奥が暖かくなって、またじわっと涙が溢れた。

「すごく好きな人なんだね。でも、…じゃあ、Sは何なの?」

と訊かれた。

…何なんだろう?
そんなの、あたしが決めることじゃないと思ってた。

こんなあたしを好きだと言ってくれたから、頷いただけだ。

そう言ったら駄目なことは分かってたから、分からない、と答えた。
分からないことだけは分かってた。
最初から、最後まで、ずっと。

“カレシ”とちゃんと別れた後に、その子に言われた。

「今度はちゃんと、hinaseが好きになった人としか、付き合っちゃ駄目だよ」
「あんなに可愛い顔できるんだから、新しい恋もちゃんと出来るよ」
「男の子みたいだって思ったのは、hinaseが恋してなかったからなんだね」

ふわんと心が暖かくなって、ちくりと胸が痛んだ。

恋って難しいね。
みんな凄いね。
“好き”と“嫌い”で毎日忙しそうだった。
その子も、彼氏サンの話をしてる時、凄く可愛かった。
あたしにも、貴方以外にそんな顔をさせる誰かが早く現れればいいのに。

ずっと待ってる。
自分からは動かずに、同じ場所で、ずっと。

今度は差し伸べられた手を振り払わないように。

***

矛盾したことばかりを書いている自覚はある。
混乱してるのはあたしだって同じだから、仕方ない。
“次”に進みたいのは本音。でも、進むのが怖い。
変わるのが怖い。でも、変わりたい。
でも、ひとつだけ分かるのは、あたしの気持ちは変わらないというコト。
もし、貴方以外の人を好きになっても、貴方のことも好きなままだ。
貴方を好きなあたしごと、好きになってくれる人じゃなきゃ駄目かもしれない。

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hinase