*未完成のお城*

2003年01月20日(月)  トモダチでも。

嫌いなところは嫌いだと言えるくらいの仲なら良かった。
「あなたのそういうところが嫌い」って、言えるくらいの。
「その癖、直した方がいいんじゃない?」なんて忠告出来るくらいの。
いつも我慢してしまう。
そして、最後には見なかった振りを決め込んでしまう。
辛そうなのは知っている。
だけど、その辛さをあたしに押し付けようとしないで。
どう対処していいか分からない。
だから届いたメールにレスをしないことが増えたし、掛かってきた電話の応対がぞんざいにもなった。
マイナスの感情には引き摺られるからなるべく近付きたくない。
本音は汚いね。
そんな彼女もあたしのことを好きだと、友達だと言ってくれたというのに。
(そう、改めて告白することがどんなに恥ずかしいか、あたしは知ってるのに)
簡単に切ってしまえるような関係だとは悟られないようにするのが、あたしが彼女に対してすべきこと。

彼女は確かにあたしのトモダチだ。
シリアイよりもずっとずっと大事で大切。
でも、時折酷く腹に据えかねることもある。
些細なことでも、何度も。

切り捨ててしまわないように、これ以上世界を狭くしないために。
あたしは少しくらいの忍耐を覚えるべきだ。

***

「忠告してあげることも友情」

その意見は正しいけど、賛同は出来ない。
いつか気付いてもらえるように祈るしか、あたしには出来ない。


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