もう、手を伸ばしても届かない。 ギリギリまで手を伸ばしても、もう届かないから。 闇の其処へ真っ直ぐに堕ちていくだけ。
悪足掻きも結局、無駄でしかなくて 重く昏く引き摺る感情だけがあたしの中に残って 目に見えなくても致命傷を負った心だけが血を流し続けて
泣いても戻らない 喚いても戻らない 叫んでも戻らない
だから、前にも言ったじゃない。 「要らない」のはあたしなんだよ。 しがみ付こうとしたって無理なんだ。
もう「本当」なんて誰にも届かない。
もうあたしの望んだものは戻らない。
それがなんだったのかなんて、きっと誰にも分からない。 それがなんだったのかなんて、絶対誰にも教えない。
誰にも。
だけど こんな思いをしてるのに、笑えるよ。 だから あたしのことは 放っておいて。
静かに静かに 感情だけが 死んでいくような 感覚。
手に入らないのなら、なにもかも全部、要らない。
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