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ドラム - 2005年09月04日(日) 楽器隊の中でもドラムの音を好むのは、 それが本当にリズムを刻む楽器だからだと想った。 ギターの奏でる音は、原色や蛍光やパステルカラーや煌めきや、そういうあらゆる色彩を自在に纏い、 リズム隊とはいえ、ベースは弦楽器特有の深くしなやかな色彩を湛えている。 だけどドラムには、そういう目に見える色が見えなくて。 代わりに、圧倒的な質感を全身に刻む。 料理で言えば豆腐のように、味よりも喉越しを愉しむ物のような。 絵画で言えばキャンパスのように、手触りで違いを感じる物のような。 色よりも素材を味わう楽器なのだと想う。 弦楽器が曲に彩りを添え、ドラムが質を与える。 そして歌声は、彼らが紡ぐ三次元の空間を自由に翔けて鮮やかに華を添えるのだと想う。 四方八方に散った繊細な音の波動を手繰り寄せ、抱きしめるようにして織り上げる。 頭の中にあるイメージがあまりにも抽象的で感覚的だから、こうして言葉で表すことが難しいのだけど。 色彩豊かな彼らの音の世界は、拡がりながら、まとまりながら。 良い意味でリュウに完全に支配され、掌握されていたような気がした。 ...
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