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■ フィクション。
君のセリフが今も、頭の中をぐるぐると回っている。
瞬きをしても君の姿がまぶたの裏に映る。
逃れられない。
青信号を確認してからゆっくりとアクセルを踏みこむ。
パチンコ屋の節操のないネオンを横目に見ながら街の中を走る。
『さよなら。』
と確かにそのくちびるは動いたはず。夢か幻でなければ。
1ヶ月前に『大好き。』と囁いた
君の笑顔とは対照的な暗い暗い表情で。
まるでこの世の不幸をスベテ背負い込んだみたいな表情で。
一体なんの為の今日だろう。
君に別れを告げられる為に、今日という日があったのなら
今朝昇った太陽さえも怨みたくなる。
別れと出会いは人生において良いスパイスである。
なんて今はトテモ言える訳がない。
絶望的というのはこういう心境の時にある言葉なのだろうと
なんとなく冷静に考えてしまった。
黄色の点滅信号が目に染みる。
歩行者の居ない深夜の道路をただひたすら真っ直ぐ走り続ける。
行くあてなんてありはしないのに…。
2003年07月06日(日)
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